無表情で人から怖いといわれてしまいます。でも表情を作ろうとすると引きつってできません。無表情は治らないのでしょうか?
コミュ障さんには、無表情、人前で表情が出せないと悩んでいる人も多いと思います。
僕も以前は人前で表情を出すことができず、ずっと真顔、無表情でした。
真顔で淡々と話す、みんなが笑っていても一人だけ真顔でした。
原因を解消したところ、今では些細なことで自然と笑ったり、以前より表情豊かになりました。
その経験から、無表情、人前で表情を出せない原因と解消法についてお伝えします。
無表情の原因
無表情の原因は次のものがあります。
- メンタルブロック(心理的なブレーキ)
- 表情筋の衰え
- 感情を感じる力の衰え
- 表情の表現力がない
- 会話力、コミュ力が低い
自然に感情を豊かになるためには、上記の無表情の原因をバランスよく解消することが大切です。
無表情が人に与える印象
コミュニケーションでは、会話の内容よりノンバーバル(非言語)の部分が何倍も大事だと言われています。
表情もノンバーバルのうちの一つでとても大切です。
「表情」を辞書で調べると、”感情を顔つきや身振りで表す行為”とあります。
表情=感情表現に他なりません。
なので、無表情だと嬉しい、楽しい、面白い、驚きなど、あなたの気持ちや感情が相手に伝わりません。
何を考えてるのか分からない得たいの知れない人
つまらないのかな、興味ないのかな
壁を作っている
感情がない、不気味
不機嫌、無愛想、怒っている
などと思われてしまいます。
無表情だと同じ言葉でもネガティブな印象を与えてしまう
笑顔で「ちょっとぉ~」
無表情で「ちょっと…」
同じ言葉でも印象が全く違います。
前者はノリがよく親しみやすい、冗談が通じる人
後者は不機嫌で怒っているような印象を与えてしまいます。
表情と言葉や口調は連動しているので、無表情だと言葉や口調も冷たく無機質なものになってしまいます。
あなたにはそのつもりがなくても無表情だとたいていネガティブに受け取られてしまいます。
感情が相手に伝わらない
無表情だとあなたが感じていることが相手に伝わりません。
友達のおすすめのお店に食べに行って、無表情で「おいしい…」と言っても「本当に美味しいの?」思われてしまいます。
表情は感情と連動しているので、無表情だと感情がこもった口調や言葉が出てきません。
驚きの表情をすることで「おいしい~っ!!」と見合った言葉や口調と連動しやすくなります。
無表情だと損をしてしまうので、改善していきましょう。
無表情を治す方法
メンタルブロック(心理的なブレーキ)の解消
メンタルブロックとは「嫌われるのでは、変に思われるのでは」と言ったネガティブな思い込みから来る心理的なブレーキのことです。
家でテレビを観ている時は笑えるのに、人前だと笑えなくなるのはこれが原因です。
嫌われるのではないか
不機嫌にさせる、怒らせるのではないか
否定、拒絶、バカにされるのではないか
うざがられるのではないか
気持ち悪がられるのではないか
自分はダメで無価値な人間だ
自分は無口で根暗な性格だ
対人恐怖
容姿や歯並びにコンプレックスがある
このような思い込み、自信のなさ、コンプレックスなど心理的な要因で人前で表情を出すことにブレーキをかけてしまっている状態です。
僕も以前はこのようなメンタルブロックがあり、人前で表情を出すことができずほとんど無表情でした。
メンタルブロックは過去の体験により無意識下に入ってしまったものです。
例えば、小さいときに笑ってはしゃいでいたら親から「うるさい!静かにしてなさい!」と怒られたとします。
「自分が笑うと相手を不機嫌にさせ怒らせてしまう」という思い込みが無意識下に入ってしまうことがあります。
これが大人になっても解消されていないと、人前で表情を出すことに脳がブレーキをかけてしまいます。
これは心理ワークでメンタルブロックを解消して、無意識に表情を出したり自分を表現することを許可することで人前で自然と表情が出せるようになります。
メンタルブロックを解消するにはこちらの記事を参考にしてください。
表情を作る練習|表情筋トレーニングをする
使っていない筋肉は衰えてしまいます。
なので、ずっと無表情だった人は表情筋が衰えてしまっています。
毎日数分、笑顔を作るのとと表情筋トレーニングをしましょう。
心は表情に釣られるという性質があるので、笑顔を作っていると心が引っ張られて楽しくなってくる、つまり感情も豊かになってくるという効果もあります。
また今まで無表情だった人は、どんな表情があるか、どうやって作るのかも分かっていません。なので様々な表情を作る練習をします。
笑顔を作る練習
鏡に向かって、最も自然で気持ちのいい笑顔を作ります。
気持ちのいい笑顔は、アイドルや芸能人などを参考にすると良いでしょう。
ほほえみ:歯は見せずに口角と目元を上げる
笑顔:上の歯が見える程度に笑う
大笑い:上下の歯や歯茎が見える、目が三日月になるくらい笑う
3パターン作るとよいでしょう。
ほほえみ→無表情→笑顔→無表情→大笑い
これを何度か繰り返します。
笑顔を作ったまま30秒から1分ぐらいキープ
割り箸を上下の歯の間に水平に挟んで口角を上げて1分くらいキープ
なども行ないます。
舌回し:口を閉じたまま舌で口の内側をなぞるように右回し、左回し30回ずつ
驚きの表情の練習
会話では驚きの表情も重要です。
口と目を見開いて「え~っ!?」という表情を作ってみましょう。
驚きの表情も自然にできるように練習しておきましょう。
様々な表情の練習
嬉しい、楽しい、幸せ、感動、はにかみ、ほっこり、おどける、からかう、おそるおそる、ひるむ、あきれる、ぽかーん、がっかり、そわそわ、期待、動揺、おろおろ、たそがれ、哀愁、切ないなど、見守るなど様々な感情を表情で表現してみましょう。
など、微妙な表情も作ってみましょう。これもテレビやYouTubeなどを観ながら登場人物の表情を観察して、表情を真似をしましょう。
テレビや動画を観ながら楽しみながらできます。
冗談でネガティブな表情をする練習
不満、悲しみ、疑い、悔しさなどのネガティブな感情も、冗談で怒ったりとか使えます。
疑うようなジト目とか、唇を尖らせたり、ふくれっ面とかしてみましょう。
疑うように「え~?ホントに~?」とか言葉も合わせたりします。
表情と合わせて身振り手振りも行うのも良いでしょう。
表情豊かで笑顔が素敵だなと思う芸能人のドラマ、映画、動画を見ながら真似するのも良いです。
YouTubeで笑顔の作り方、表情筋トレーニングで検索すると動画が出てくるので参考にするのもよいでしょう。
脳と体に覚えさせるには少しでもいいので毎日行なうことが大切です。他のことをしながらでも簡単にできるので毎日の習慣にしましょう。
感情を感じる力、表現力のアップ
表情=顔つきで感情を表現する
なので、無表情を治すには、感情を感じる力、表現力をアップさせることも大切です。
実際に感情を感じていた方が自然な表情を作ることができます。
先に表情を作るとそれに釣られて感情も動きます。楽しくなくても先に笑顔を作ると感情も釣られて楽しくなってくるんですね。
なかなか感情が動かないという人は、今まであまり感情を感じたり表現してこなかったので、脳の感情を動かす部分が衰えてしまっています。
また先ほどのメンタルブロックにより感情を感じないように押さえたり抑圧してしまっている人もいます。
感情を我慢、感じないフリ、抑圧する癖がある人はメンタルブロックの項目に戻って解消しましょう。
感情を感じる、感情をきちんと表に出して表現する練習をしていくとそのうち感情が豊かになってきます。
表情や動作から入る
感情は表情や動作に引っ張られるという習性があるので、意図的に笑顔を作ったり、上を向いてガッツポーズなどすると、それに見合った感情が呼び起こされます。
頻繁に感情を動かしていると、脳の感情を感じる部分が活性化されて感情が豊かになってきます。
なので、先ほどの笑顔を作る練習をすることも効果的です。
他にも感情を豊かにしたり、表現力を高める方法はいろいろあります。
感情を感じる力と感情を表現する力をアップするにはこちらの記事を参考に実践してください。
表情に見合った言葉や口調で言う練習
表情と口調と言葉はセットになっています。
笑顔で話すと、それに見合った口調や言葉が自然と出てきます。
笑顔で「おもしろい」と「つまらない」と言ってみてください。
「つまらない」っていうのは抵抗や違和感を感じたと思います。
「つまらない」は、つまらなそうな顔をしながらの方が自然に抵抗なくできたと思います。
もちろん相手の方もそう感じます。つまらなそうな顔をしながら面白い口調や言葉は出てきづらいし、相手にも伝わりません。
驚きの表情をしても、棒読みでボソッと「ホントに…」と言うのでは相手に伝わらないと思います。
「ホントにぃ~!?」と表情(=感情)に合った、言葉や口調で言うことが大切です。
驚きの表情を作りながらだと、それに見合った口調や言葉が出てきやすいです。
笑ったり、驚いたりといった表情を作りながらそれに見合った言葉と口調で声に出して話す練習をしましょう。
こちらの記事も参考にしてください。
上手な相槌とリアクションの仕方|相槌の種類とバリエーション
抑揚がない話し方、声のの原因と改善法|棒読みを治すには?
会話とコミュニケーションスキルを身につける
会話力が上がれば、どんな場面で笑う、驚くといったことが自然に分かり、見合った表情ができるようになってきます。
会話力が低いと「何を話そう、こんなことを言ったら変に思われないかな」と気にして緊張して表情も作れなくなってしまいます。
会話力やコミュ力が高まってくれば、自信がつくので自然な表情ができるようになります。
コミュ障向けの会話やコミュニケーションのスキルアップと練習方法はこちらの記事を参考にしてください。
コミュ障向けの会話の学習法と練習法