- 話すことがパッと出てこない
- 話を振られた時に答えが思い浮かばない
- あー、えーと、と焦って話すことが飛んでしまう
- 会話が続かずすぐ途切れてしまう
会話の瞬発力を鍛えてスラスラと言葉が出てくるように方法を解説します。
話すことがパッと出てこない原因
原因1.人と話すことにメンタルブロックがある
原因2.会話脳が衰えてしまっている
原因3.会話を技術として習得できていない
原因4.語彙力が弱い、引き出しが少ない
人と話すことにメンタルブロックがある
メンタルブロックとは行動を制限するような無意識下の思い込みのことです。
こんなこと言ったら怒らせるのではないか
変に思われるのではないか
否定、拒絶されるのではないか
お前なんかと話したくないと思われてるのではないか
このようなメンタルブロックがあると脳が行動のブレーキを掛けたり、緊張や恐怖で萎縮して身体がこわばってしまいます。
だから話すことが浮かばず、話そうと思っていたことが頭から飛んでしまうんですね。
特に家族や仲の良い友達と話すときだけスラスラ話せるという人なんかはメンタルブロックが原因です。
また「自分は無口でつまらない人間だ」といった思い込みも、脳が命令と受け取って無口でつまらない人間を体現しようとします。
心理ワークを用いてメンタルブロックを解消することで緊張や恐怖心が軽減され、会話能力が発揮できるようになります。
会話脳や声帯が衰えてしまっている
今まであまり会話をして来なかった人は会話脳が衰えてしまっています。
運動しなければ筋肉が落ちてしまうのと一緒です。
人とほとんど喋らない日が続くと、会話どころか声すらまともに出なかったなんて経験ないでしょうか。
会話の瞬発力を上げスラスラ話せるようになるには、脳の会話を司る部位を活性化させていく必要があります。
また、声帯や発声に関する筋肉も衰えてしまっているので鍛える必要があります。
会話を技術として習得できていない
単語を知っている、頭の中で思考する、文章を書くということと会話は全くの別物です。
あなたは日本語の読み書きができるはずです。
今までテレビやラジオなどで、たくさんのお手本となる会話を聞いてきているはずです。
漫画、書籍、ネット、SNSなどでたくさんの文章や言い回しに触れているはずです。
それなのに会話となるとうまくできないのは、前述の会話脳の衰え+会話が技術として身についていないからです。
会話の技術とは、会話中に適切な言葉をリアルタイムで導き出し、声に出して発する能力のことです。
本来は学校で友達と会話をする中で自然と身につくものですが、コミュ障だった人は技術として身についていません。
つまりあなたは、弾いたことがない楽器が弾けないのと同じ状態です。
なので、楽器と同様に書籍やYouTubeを見て勉強した程度ではうまくできないのは当然のことです。
会話の技術も初歩から繰り返し練習をして身につける必要があります。
会話も他の事と同様に、学習→練習→本番(実際の会話)を繰り返すことで上達します。
人は練習でできないことは本番ではできません。
どんなことでも一人で練習してから本番に臨むことでできますが、会話も同じです。
また、会話は何を話すかだけではなく表情、感情表現、声の大きさ、イントネーションなども重要です。
これらも合わせて練習して技術として身につけなければ実際の会話では役に立ちません。
ほとんどの人が学習と本番だけで、本来最も時間をかけなければならない「練習」をやってないのですから上達しなくて当然です。
練習とは実際に人と話すのではなく一人で練習するということです。
本番では緊張してうまく話せないですし、相手が必要なので場数がこなせないからです。
人とあまり話さない期間が続いた時の発声や会話力の衰えも防ぐことができます。
一人で練習する方法は後ほど解説します。
語彙力が弱い、引き出しが少ない
語彙力とは、どれだけ多くの言葉を知っているか、どれだけの言葉を使いこなせるかのことです。
単に言葉を知っているだけではなく、それを応用してさまざまな言い回し、表現、フレーズ、パターンで使いこなせるか。
語彙力が弱いと、会話が単調でワンパターンになってしまいます。
語彙力を鍛える方法として、読書をして多くの言葉を覚えると良いと書かれていますが、ただ頭で覚えても実際の会話では使いこなせません。
もし読書だけで語彙力が上がるなら、インドアで読書が好きな人の方が会話が得意ということになります。
実際には、読書などしてなそうな人の方が会話が上手だったりします。
もちろん多くの言葉を知っていることは大切ですが、適切な言葉を瞬時にアウトプットできなければ意味がありません。
会話の練習と会話脳を鍛えることによって、覚えた言葉やフレーズが組み合わさってその時に適切な言葉が瞬時に口から出てくるようになります。
会話が上達して言葉がスラスラ出てくるようになる方法
先ほどの会話がうまくできない原因を踏まえて次のことを行っていきます。
人と話すことに対するメンタルブロックを解消する
会話脳を鍛える
会話を技術として身につける
語彙力と引き出しを増やす
今までずっと会話が苦手であまり話してこなかった人は、習得するまである程度時間はかかりますが地道に続けることで上達します。
人と話すことに対するメンタルブロックを解消する
人と話すと極度に緊張する
人が怖い
嫌われる、否定される、拒絶されるなどの恐怖で萎縮してしまう
などがある人はメンタルブロックがあるのでなるべく解消しましょう。
メンタルブロックを解消することで、人と話すことに対する恐怖心やブレーキを解消します。
人間の脳は何かの判断や行動する時に過去の記憶を参照します。
「こんなこと言ったら嫌われるのではないか」と恐怖心が湧いてくるのは、過去に嫌われたと感じた記憶があるからです。
例えば、幼少期に親に話しかけたら「うるさい!静かにしてなさい!」と怒られて、ショックを受けた記憶があるとします。
それが重要な記憶としてラベルが貼られたまま残っているから、人と話そうとすると「否定されて傷つくからやめておけ」と脳から指令が出てしまうんですね。
心理ワークとセラピーで、記憶に対する解釈を変える、記憶の重要度を下げるなどの処置をすることで、日常の思い出しても何とも思わない記憶に置き換わります。
すると人と話した時に
嫌われるのではないか
否定、拒絶されるのでは
変に思われるのでは
という思いが湧いてこなくなったり、恐怖や緊張が軽減されます。
脳や身体がリラックスしているので言葉がスラスラ出てくるようになります。
メンタルブロックを解消するワークの具体的な実践方法はこちらの記事を参考にしてください。
会話脳を鍛える方法
会話脳を鍛えるには、たくだん声に出して話すことが大切です。
会話脳を鍛えて会話の瞬発力を上げるのに効果的なのが高速音読です。
本やネットの文章を、自分が読める限界の速さで実際に声に出して音読します。
高速音読をしていると、脳が大量に入ってくる情報を処理しようとして処理速度が速くなります。
そのため会話の反応速度も上がり、言葉がスラスラ出てくるようになります。
他にも
- 滑舌が良くなる
- 記憶力が良くなる
- 理解力が高くなる
- 集中力がアップする
- 頭の回転が速くなる
などの効果があります。
音読する文章は何でもいいですが、難解すぎず興味がある分野や会話の語彙力が高まるようなものが良いでしょう。
多少間違ってもいいので、正確性よりも速さを重視して音読します。
なるべく毎日行うことが大切で1日20~30分、最低でも5分は行ないましょう。
後述する会話の技術を身につけるためのトレーニングも実際に声に出して行うので会話脳を活性させることに繋がります。
会話の技術を身につける一人でできる練習法
多くの人が会話のノウハウ本などを読んでも上達しないのは、アウトプット練習(実際に声に出す練習)をしていないからです。
アウトプット練習が人と話した時だけだと、緊張して上手くできない上に場数が少なくなるので上達が遅くなります。
会話も一人で練習をすることで効率的に上達することができます。
僕自身も会話の上達を実感するようになったのは、一人で練習するようになったことからです。
会話力を上げるためには
- シャドーイング&モデリング
- フレーズ練習
- 連想力トレーニング
- よく出てくる会話をテンプレを作り発声練習
- 実際の会話を想定した会話練習
などが効果的です。
短期間で上達させたい人はシャドーイング&モデリングがおすすめです。
これは、上手い人の会話をソックリ真似して発声練習するというものです。
何でも上手い人の真似をするのが上達の近道です。
テレビ、ラジオ、ユーチューブなどで自分がこの人のように会話が上手くなりたいなと思う人の会話の音声や動画を再生して、後を追うよう出来るだけソックリ真似をして発声します。
これをすることで上手い人の話す内容、フレーズ、言い回し、受け答え、リアクション、口調、抑揚などを一度に習得できます。
こちらの記事で、詳しいシャドーイング&モデリングのやり方や他の練習法も合わせて詳しく解説していますので参考にください。
語彙力を上げる方法
語弊力を上げるには様々な言葉やフレーズをインプットしましょう。
語彙力を上げるのに活用できるのは
- 書籍、小説、漫画
- テレビ、ラジオ、YouTube、生配信
- ネットの記事、SNSの投稿
- 喫茶店などで聞こえてくる他人の会話
などがあります。
ただ無意識に読んだり聞き流していると、覚えていないし大部分を忘れてしまいます。
他人の会話を意識して聞くことで、フレーズが蓄積されていきます。
使えそうなフレーズがあったらメモしておき、暗記したり発声練習しましょう。
なぜこの人はこのようなフレーズを使ったのだろうと意識したり、自分だったらこう返す、こう話すと考えながら見るのも良いです。
ただ言葉やフレーズをたくさん覚えただけでは実際の会話ではうまく使いこなせません。
前述の会話トレーニングも合わせて行うようにしてください。
実際の会話で実践&フィードバックして改善する
練習したことを意識しながら実際に人と会話をしてみましょう。
一人で繰り返し発声練習をしていると、実際に人と話した時にも以前よりはスラスラ話が出てくると思います。
会話をした後にできなかったことや苦手な部分を重点的に練習しましょう。
うまく笑えなかったなら笑顔を作る、笑う練習
質問への受け答えが出来なかったなら、質問の回答を考えて練習しておく
棒読みになってしまっていたなら感情表現をする練習
質問がうまくできなかったら質問をする練習
リアクションが単調だったなら相槌、リアクションの練習
会話が広げられなかったなら連想力を鍛えて会話を広げる練習
これらのやり方は、会話ノウハウ・練習法のカテゴリの記事を参考にしてください。
本気で会話を上達させたいならば、会話を録音して後から振り返るというのも効果的です。
録音すると、できているつもりでこんなにできてなかったんだと唖然とすると思います。
本番で以前より少しでも上手く話せたら、成長していることを喜びましょう。
脳はどんな小さな成功でも一つの成功とみなすので、成功体験が多いほど自分はできるという自信になり、やる気も出て益々会話が上手になって行きます。
僕自身もここまでに書いたことを実践して上達した実感がありますし、過去の僕を知っている人から何度も別人みたいと言われたことがあります。
本来僕は無口な方ですが、会話したいと思ったときに瞬時に会話モードにスイッチを切り替えられるようになりました。
会話やコミュニケーションのスキルは一生物なので習得して損はないです。自分のペースで練習して上達していきましょう。