- 今のうまくいかない人生を変えたい
- 自分の性格を変えたい
- 夢、願望、目標を達成したい
- 幸せになりたい
- 仕事、恋愛、人間関係、病気などの悩みを克服したい
人生を変えたいと思って頑張っているのになぜ変わらないのでしょうか?
それは、
- 変化への抵抗や心理的ブレーキをかけたまま頑張っている
- 脳の習性や性質に逆らうような行動をしている
ことに原因があります。
変化への抵抗や心理的ブレーキを外し、脳の習性を上手く利用してあげれば、脳がなりたい自分に向かって変化、行動をさせてくれます。
変わりたいのに変われない、努力してもうまく行かない原因
変わりたいのに変わることができない原因は、脳の習性やメカニズムにあります。
変化することや、成功することに心理的なブレーキがかかってしまているということです。
どのような理由で、脳の抵抗や心理的ブレーキが掛かってしまうのかを解説します。
変化をしないことにメリットを得ている
心理学に二次利得という言葉があります。
二次利得とは、変わらないことで得られる(と思っている)メリットのことです。
二次利得の例
- 出世したいけど、平社員でいれば重圧や責任を追わなくて済む
- 恋人が欲しいけど、一人でいれば傷つかなくて済む
- 自分の作品を公開したいけど、公開しなければ批判されなくて済む
- 病気を治したいけど、治らなければ働かなくて済む
- 夫のモラハラが嫌だけど、一緒にいれば経済的に困窮しなくて済む
- 行動しなければ失敗して自分の無能さを感じなくて済む
このような、「変化すると嫌なことや不都合なことが起こる」という思い込みから来る、恐れや不安のことです。
すると脳が変化を拒んだり、ブレーキがかかります。
一生懸命努力しているのに失敗ばかりで成果がでなかったり、うまくいきそうになるとトラブルが起こったり壊してしまうこともあります。これも脳が無意識にやっているのです。
やる気が出なくなったり、面倒に感じたりするのもこれが原因であることも多いです。
この二次利得には、複雑で本人ではなかなか気づけないものもあります。
本人も気づかない複雑な二次利得の例をいくつか紹介します。
仕事で成果が出せないでいたAさん
Aさんは仕事で成果を出したくて頑張っているのに、成果が出ずに悩んでいました。
能力がないわけではないのになぜか成果が出ません。本人も原因が分かりませんでした。
実は次のような思い込みを持っていたため、うまくいかないことでメリットを得ていたのです。
Aさんは上司を嫌っていて、無意識に「自分が成果を出すと嫌いな上司の評価を上げることになる、それは許せない」と思っていました。(本人は気づいていません)
意識では成果を出そうと頑張っていても、脳が無意識に仕事の成果を出さないようにしていたのです。
意識より無意識の方が何十倍も強制力があるので、がんばっても結果が出ない状態になっていました。
原因不明の病気が治らなかったBさん
Bさんは、原因不明の難病にかかってしまい病院で治療しても治りませんでした。
彼女の夫は仕事が忙しくほとんど家にいない人でしたが、彼女が病気になると時間を作って優しくしてくれるようになったそうです。
彼女は無意識に「病気にでもならないと旦那さんが一緒にいてくれない、優しくしてもらえない」と思い込んでいて、病気でいることに二次利得を得ていたのです。
脳がそれを命令と受け取って病気を作っていたのです。
彼女はそのことに気づき、そういう思い込みを作った原因を解消し、夫に「もっと自分との時間を作ってほしい」と伝えると夫は謝り、そうすることを約束してくれました。
すると、脳が病気でいる必要はないと判断し、治ってしまったのです。
学校に行く時間になるとお腹が痛くなるという子供の話がありますが、それと同じです。
ニキビがなかなか治らなかったCさん
Cさんは、ニキビがたくさんできてしまい、治したくて色々やっても一向に治りませんでした。
彼女は、ニキビがあることを理由に人と深く関わることを恐れて人付き合いを避けていました。
普通は「ニキビがあるから人と深く関わりたくない」と思うと思います。
しかし、実は逆で、元々人と深く関わることに恐れを抱いていて、脳が人と関わらなくていいようにニキビを作り、それを理由にして人と深く関わらないようにしていたのです。
人と深く関わりたくない恐れが、ニキビをなかなか治らないようにしていたのです。
その思い込みを修正することでニキビはだんだん治っていきました。
脳は、一見歪んでいると思えるような形で心の中の思い込みを現実化することがあります。
このように二次利得を得ていると、願望が叶わなかったり、意識での望みとは逆の事ばかり叶ってしまいます
制限の思い込みによるブレーキによるもの
- どうせ自分には無理だ
- 自分にはそれをする能力がない
- 自分はこういう性格だ
- 過去に失敗したから無理だ
このような思い込みがあると、脳は自分の能力を制限してしまい、うまくいかなくなってしまいます。
このことがよく分かる有名な話があります。
昆虫のノミは通常30cm~40cmほどの高さまで跳ぶことができます。
ノミを高さ10cmの箱に入れます。すると最初は高く跳ぼうとします。しかし天井に頭をぶつけて10cm以上跳ぶことはできません。
最初は何度も高く飛ぼうとしますが、天井に頭をぶつけているうちに10cm以上飛ぶことはできないと思い込んでやめてしまいます。
するとノミを箱から出しても10cm以上飛ばなくなってしまうのだそうです。
これと同じことが私たちにもあらゆる場面で起こっています。
過去に失敗したり挫折した体験
親からお前はダメだと叱られた体験
人前で失敗をして恥をかいた体験
などから自分には無理だ、できないと思い込んでしまいます。
変化したければ、このような制限の信じ込みを心理ワークなどを用いて外すことが重要になります。
コンフォートゾーンを維持する働きによるもの
コンフォートゾーンとは今の慣れ親しんでいる生活や行動パターン、行動範囲などの習慣のことです。
人間の脳にはコンフォートゾーンを維持しようとする働きがあります。
今の慣れ親しんだ生活習慣や行動範囲の範疇なら安心や安全が確保されているからです。
つまり、脳は変化を嫌い、現状を維持しようとする働きがあります。
一度習慣になったことを変えるのが難しいのはこのためです。
今の生活習慣や常識から外れたことをやろうとすると脳が危険を感じたり、不安を感じるようになっています。
しかし、自分を変化させたり人生を変えるにはコンフォートゾーンから出る必要があります。
いきなりコンフォートゾーンから逸脱したことをしようとすると、極度の緊張や恐怖を感じたり、反動で元に戻ってしまいます。
なので、徐々に慣らしていったり、小さなことから行動を変えたり広げていき、少しずつ、「これをしても安全だよ、できるんだよ」ということを確認しながらコンフォートゾーンを広げていきます。
そのようにして少しずつ変化していくと、今度はそれがコンフォートゾーンになって習慣化して行きます。
面倒、やる気がでない、こんなの意味と感じて興味を失うのも、脳の現状を維持しようとする罠に嵌っている場合もあります。
今の生活や習慣に二次利得や快感が伴っていると余計に習慣をやめるのが難しくなります。
少しずつ意識的に新しい習慣をつくっていくことで、今度はそちらが習慣になっていきます。
今のセルフイメージと変化後の自分が合っていない
セルフイメージとは、
自分はできる人間だ
自分は価値がある
といった無意識レベルからの信じ込みのことです。
上辺だけの思い込みや強がりではなく、無意識レベルでの信念であることが重要です。
人間の脳はこのセルフイメージ通りに、考えたり行動したり振舞ったり、人生を呼び寄せようとする習性があります。
例えば、仕事で成功して年収は一千万稼いでいて、素敵な恋人がいて、いい車に乗るという生活がしたいと思ってたとします。
しかし、無意識では「自分はダメで無価値な人間だ」というセルフイメージを持っていたとします。
そうすると脳は、無意識で信じている「自分はダメで無価値な人間だ」と感じる人生を現実化してしまいます。
頑張っても仕事がうまくいかず収入が増えず、恋人ができない、できても関係がうまく行かなず、「やっぱり自分は価値が無いダメな人間だ」と実感することになるのです。
自分が望んでいる仕事で成功して素敵な恋人がいる生活は「素晴らしい価値がある人間」なので、「価値がないダメ人間だ」というセルフイメージに反するからです。
自分は不幸だ
幸せになってはいけない
このようなセルフイメージを持っていると、無意識のうちに幸せな状況を遠ざけたり、幸せを壊してしまったりします。
恋人ができたり、結婚しそうになるとわざと自分が自分を嫌わせる行動をとって壊してしまう人がいます。
また、無意識のうちに自分を不幸にする異性と付き合ったりということをしてしまうこともあります。
よくダメ男ばかりと付き合う女性がいますが、それは自分のセルフイメージが低いから、無意識にそれに合ったダメ男を選んでしまっているのです。
自分は価値が無い
そのままの自分では愛されない
自分は幸せになってはいけない
といった信じ込みは過去に親から否定されたとか、他人に言われたりしたことで信じ込んでしまったものです。
ですので、あなたが望んでいる願望や目標や状態に合ったセルフイメージを無意識の中に養う必要があります。
無意識の中に「自分は価値があり、能力があり、運がいい素晴らしい人間だ」という変化後の自分に合ったセルフイメージを養う必要があります。
脳がセルフイメージ通りの人生にしようとしてフル活動をし、無意識のうちにそうするための情報を集めたり、行動してしまい、気がついたらセルフイメージ通りの人生になって行きます。
自分を変える、人生を変えるためのワーク
人生を変えるためにただやみくもに努力をしても、ブレーキをかけながらアクセルを踏んでいるようなもので徒労に終わったり、成果が出ず逆効果になってしまいます。
ですので無意識下の否定的な信念、心理的なブレーキを解除してあげることが重要になってきます。
- 二次利得を手放す
- コンフォートゾーンを広げる
- 現状維持メカニズムを理解して新しい習慣を作る
- 変化後の自分に合ったセルフイメージを構築する
これらを自分が変化したい状態に合わせていくことで、自分の願望や目標や夢を達成したりなりたい自分に変化していくことが可能です。
変化を阻んでいる否定的な信じ込みを洗い出す
まずは自分がどのような
二次利得
コンフォートゾーン
否定的な信じ込み、セルフイメージ
を持っているかを洗い出します。
次の質問に答えてください。
質問1.あなたはどのように自分や人生を変化させたい、どのような願望や目標を達成したいと思っていますか?
質問2.もしあなたが変化したり、願望が叶ったら、何か面倒なことや嫌なことが起こるという恐れや不安はありますか?あるという人はそれが何なのかを具体的に書き出してください。
質問3.あなたが今のままでいることで得ているメリットや、避けられていることを書き出してください。
質問4.夢や目標を叶えたり変化した後のあなたとはどのような人間だと思いますか?
例:
価値があり魅力的で幸せな人
素晴らしく自信に満ち溢れた人
質問5.今の自分をどのような人間だと思っていますか?
質問6.あなたが望む変化や夢や目標を叶えた状態にあなたはふさわしいと思いますか?
本音が重要なので、正直に書き出してください。
ふさわしいと感じない場合は、あなたのどんなところがふさわしくないのかも書き出してください。
質問7.あなたが変化に向けて努力や行動をすることに、めんどくさい嫌だやりたくないと感じて、行動できないことはありますか?あると言う人はなぜ面倒だ、嫌だ、やりたくないと感じるのかを書き出してください。
否定的な思い込みを解消するワーク
変化することへの不安や恐れ
どうせ自分には無理だ
自分はダメで無価値な人間だ(否定的なセルフイメージ)
このような否定的な信じ込みは全て実体がないもので、過去の体験などから来る思い込みから来ています。
このような思い込みがあると、努力をしてもブレーキをかけながらアクセルを踏むようなものでなかなかうまくいきません。
ですので、まずは思い込みを、変化後の自分や夢や目標を叶えた状態に合致するものに変える必要があります。
そうすると脳が無意識のうちにあなたをやる気にさせたり行動を促してくれて変化したり目標の達成に向かって行きます。
否定的な思い込みはほとんどの場合過去の失敗や他人から否定されたりバカにされたりしたなどの体験から持ってしまったものです。
つまり思い込みは過去の体験の記憶に紐付いています。
ですので心理ワークを用いて
- 記憶の内容を変更する
- 記憶に対する意味づけを変える
- 過去の体験から学びや気づきを得て昇華させる
- 記憶そのものを無力化する
ということを行うことで否定的な思い込みが外れて行きます。
否定的な思い込みを外しながら今度はプラスの方向に無意識の中に思い込みを養っていきます。
思い込みに根拠や事実かどうかは関係ありません。無意識下で思い込んだことが事実になっていきます。
私は素晴らしい価値がある人間だ
私は能力があるできる人間だ
私は無条件で幸せになって良い
無意識の中にこのような信念が養われていくと、脳はその信じ込みに合わせた出来事や人生を呼び寄せようとします。
ですので、脳があなたが望むような変化や夢や願望に向かって活動をはじめ、あなたにひらめき、情報、アイデア、人間関係を与えてくれたり、どんどん行動したくなって促してくれます。
否定的な信じ込みを解消するワークはこちらの記事を参考に実践してください。
肯定的な信じ込みを無意識に養っていくワークはこちらの記事を参考に実践してください。