あなたは誰かに必要とされたい、必要とされる人になりたいと思っていると思います。
実は、人から必要とされたいと強く思えば思うほど、あなたは他人から必要とされなくなってしまいます。
必要とされたいと思いながら、必要とされようとして人と接しても、無理に自分を作って人に合わせたり、無理して我慢することで苦しんだり、それで必要とされても、何かの条件だけが目当てだったり、都合が良い人として利用されたりするだけに終わってしまうことが多くなります。
なぜ、誰かに必要とされたい思っているあなたが誰からも必要とされないのか?そして、表面上だけではなく、心から他人から愛され、大切にされ、必要とされる人になっていくための方法を説明したいと思います。
あなたが他人から必要とされない理由と原因
あなたが人から必要とされない事の原因の根っこは、過去の何らかの体験によって持ってしまった、
「自分は誰からも必要とされない人間だ」
「自分のような人間はダメでなんの価値がない(そんな人間は誰からも必要とされるわけがない)」
といった信じ込みにあります。
誰からも必要とされないから、自分は誰からも必要とされないと感じているのではなく、「ありのままの自分は誰からも必要とされない人間だ」と信じ続けているから、誰からも必要とされない人生が延々と展開しているのです。
「自分は誰からも必要とされない人間だ」といった信じ込みを無意識に持ってしまっていると、次のようなことが起こります。
・誰からも必要とされない人として振る舞ってしまう
・他人から必要のない人として扱われることが多くなる
・必要とされたくて自分を作ったり、我慢してまで言いなりになってしまう
・他人の愛情や承認や評価を過度に求めてしまう
・他人から必要とされてもそれを受け入れられない、認められない
人間の脳は、無意識のうちに信じこんだことを命令として受け取り、信じてる通りの人間として振る舞合わせようとする働きがあります。
例えば、「自分は話すのが苦手な暗い人間だ」と信じている人がいたとします。そうすると人前に出るとビクビクして萎縮してしまい、喋ろうとしても言葉が出なくなってしまうと思います。これは、脳が信じている通りに振る舞わせているのです。
同様に、「自分は他人から必要とされない人間だ」と信じていると”他人から必要とされない人がするような言動”、他人に嫌われるような行動を無意識に取ってしまうのです。
・他人から必要のない人として扱われることが多くなる
「自分は消極的で暗い人間だ」と思っていれば、人前でビクビクおどおどして喋ることができず、他人からも「この人は消極的な人間だ、喋らないしつまらなそうだし嫌われてるのかな」とか思われて距離を置かれてしまったりすると思います。
同様に、「自分は誰からも必要とされない」と信じていると、無意識のうちに必要とされない人間として言動をしてしまったり、それが雰囲気とか、実際の立ち振る舞いや言動などから、「この人には価値や魅力を感じないな」と思われてしまうのです。
・必要とされようとして自分を作ったり、無理をして我慢してまで言いなりになってしまう
「自分は誰からも必要とされない人間だ」と思っていれば、必要とされたいと自分を作ったり、嘘の自分を演じたり、無理をしたり我慢してまで相手に合わせたり、嫌なことも断れずにしてしまいます。
ありのままの自分ではなく、偽りの自分だったり、我慢して合わせて無理をしているので、相手はそれを感じ取って、偽りの無理をして作ったあなたのですから、ぎこちなさや違和感を感じ、魅力を感じることはなく、この人を必要としたい、と思われなくなってしまいます。
上辺だけの付き合いになったり、ただあなたが都合よくなんでも言うこと聞いてくれるから、都合のよい人として利用されるだけで終わってしまうのです。
・心の苦しみや飢えから、他人の愛情や承認や評価を過度に求めてしまう
「自分は中からも必要とされない価値のない人間だ」といった信じ込みを持っていると、心は苦しく、劣等感や飢えを感じますから、その苦しみを埋めようとして過度に他人からの愛情や評価などを求めるようになります。
人によっては、他人に愛情を要求したり、それが得られないと相手を責めたり批判したりといったことをしてしまいます。
満たされない心埋めようとして、自己アピールや自慢やマウンティング、誰かの悪口を言ったり見下して馬鹿にしたりして、心の満足感を得ようとする人もいます。
そうすれば他人から嫌われてしまい、必要な大切な人として扱われなくなってしまいます。
・他人から必要とされてもそれを受け入れられない、認められない
「自分は誰からも必要とされていない」と信じていれば、実際に他人が必要としてくれたとしても、それを素直に受け入れられなくなってしまいます。
これは何か裏や計算があったり、容姿やお金などを何か条件目当てで寄ってきてるのだと言うように、素直に他人からの好意を受け取れなくなってしまいます。
自分の信念と反するので、他人が必要としてくれても、自分は必要とされない人間なんだからほっといてくれみたいな反発心が湧き上がってきたり、気持ちの悪さを感じて、それを避けてしまったりします。
「自分は誰からも必要とされない人間だ」と信じていると、このようにして、信じている通りに「誰からも必要とされない」という現実が展開していくのです。
ですので「自分は誰からも必要とされない人間だ」と言う信じ込みを作るきっかけになった過去の記憶を処置したりして、その信念を外し、「自分は他人から必要とされる価値があるん素晴らしい人間なのだ」というような自己肯定の信念を養っていくことが重要です。
そうすると今度はそれが脳にとっての命令となり、特に意識しなくても無意識のうちに他人から必要とされる価値がある人間として行動をしてしまい、他人もあなたに対して魅力を感じ、必要とされたり大切に扱われることが多くなり、他人に対しても価値を置くことが出来るようになります。
ここで説明した項目の真逆のことが起こり、他人から必要とされる価値がある人間としての人生が展開していくことになります。
「人から必要とされたい」と思うほど必要とされなくなる理由
人間の脳は、無意識レベルから信じていることを、信じているとおりの人として振る舞わせたり、信じている通りのことを人生に呼び寄せようとする働きがあると述べました。なので「自分は誰からも必要とされない人間だ」と信じているとどのようなことが起こるかは先ほど説明しました。
あなたは「他人から必要とされたい!」と強く思っていると思います。
では、「他人から必要とされたい」と思うのは、どんなことを信じている人でしょうか?
それは、「自分は誰からも必要とされていない」と信じている人です。
「自分は必要とされている」と思っていれば、必要とされたいと思う事はありませんよね。
「他人から必要とされたい」と思うことは、「私は誰からも必要とされない人間です」と信じているということです。
だから脳は信じている通り「誰からも必要とされない人」としての立ち振る舞いをとらせ、他人からもそのような扱いを受けることが多くなります。
「誰からも必要とされない人」と信じていると、脳はそれに基いた行動を取らせるので、人に心を開けなかったり、うまくコミュニケーションが取れなかったり、ダメな行動をしてしまったり、ミスや失言をしてしまったりといった、「誰からも必要とされない人」としての言動をしてしまいます。
「私は誰からも必要とされてない人間です」と思いながら、いくら意識で他人から必要とされようとしてあれこれ行動をしても、脳は命令どおり「誰からも必要とされない」という状態を呼び寄せるのです。
「誰かに必要とされたい」という思いは、本当は「自分に必要とされたい」
あなたは、誰かから必要とされれば、自分は必要とされる人間なんだ、と自分を認められると思っていると思います。
本当は、あなたは、実は本当は他人からではなく自分自身に必要とされたい(大切にされたい、認められたい)と思っているのです。
自分自身を必要としていないから、他人から必要とされることを欲するのです。
あなたは「どうせ自分は誰からも必要とされない」という自分自身による思いにより傷つき心が満たされないから、他人からの必要とされることを欲してしまっているのです。そして先ほど説明したとおり欲すれば欲するほど他人から必要とされなくなってしまうのです。
自分のことを大切にして自分を認めてしまえば、他人からの必要とされたいという気持ちは湧き上がって来なくなります。
先ほど、人間の脳は信じている通りの人間として振る舞ったり、信じている通りの現実を呼び寄せ落とせる働きがあると述ました。
自分で自分のことを必要とし、大切にして認めてしまえば、「自分は必要とされる価値がある人間だ」と満たされてしまうので、他人から必要とされることを欲しなくなります。
すると、必要とされたい、嫌われたくないとオドオドしたり媚びて作ったあなたではなき、ありのままのあなたで自信を持ってイキイキと振る舞えるようになります。
そして、他人はそんなあなたに魅力を感じ、あなたのことを必要としてくれたり大切にしてくれたり認めてくれるようになるのです。
人間の脳は、信じてることが事実かどうかは判断しません。信じたことを事実と判断し、それを命令として受け取りそのように振る舞ったりそのような現実を呼び寄せるのです。
他人から必要とされる人になりたければ、まずは自分でありのままの自分の価値を認め、自己肯定感を養い「自分は必要とされる価値のある人間だ」という信念を持つことが大切です。
他人から必要とされる人になるためのワーク
なぜ「自分は必要とされていない」と感じるのかを探る
まずはあなたが「自分は誰からも必要とされていない」と感じるその裏にどんな信念を持っているかを探っていきます。
次の質問に答えるように紙に書き出してください。
質問1.あなたはなぜ、自分が他人から必要とされていないと感じるのでしょうか?その理由を挙げてください。
質問2.あなたはどんな時に、自分が他人から必要とされていないと感じますか?
質問3.自分が過去に他人から必要とされていないと感じた体験を全て書き出して下さい。
質問4.あなたが人生で一番最初に他人から必要とされていないと感じた体験はいつどのようなものでしたでしょうか?覚えている範囲で書いてください。
質問5.他人から必要とされない人とはどのような人だと思いますか?特徴、性格、条件、能力、言動など思うことは何でも書いてください。
質問6.あなたは自分をどのような人間だと思いますか?特徴、性格、条件、能力、容姿など自分とはどのような人間だと思っているかを書き出してください。
質問7.あなたは他人にとってどのような人間だと思っていると思いますか?(対象人物がいない場合はそこは書かなくても、想像して書いてもかまいません)
・家族(両親、兄弟姉妹)から見て
・友人、知人、仲間、クラスメイトから見て
・恋人、配偶者から見て
・仕事の関係者(同僚、上司等)から見て
・その他の知り合いから見て
・他人全盤から見て
質問8.あなたは他人からどのような扱いを受けると、自分は必要とされていると感じますか?
質問9.あなたは他人からどのような扱いを受けたいと思っていますか?
質問10.必要とされる人間とはどのような人間だと思いますか?
あなたが、「自分は必要とされない」に関連して持っている自己イメージや信念や明らかになります。
似たような質問や答えが重複するような質問もありますが、それはあらゆる角度から信念をあぶり出すためのものです。
信じ込みが明確になったら、それを手放していきます。
「自分は誰からも必要とされない人間だ」と言う信じ込みを手放す
「自分はダメで何の取り柄もない価値もない、そんな自分は自分は誰からも必要とされない人間だ」というように信じ込んでしまったのは過去の何らかの体験がきっかけとなっています。
ワークを用いてその体験の記憶を処置することで、信念が解放されていきます。
記憶そのものの変更
記憶に対する意味づけの変更
記憶の無力化
記憶に対して今の自分の視点から気づきや学びを得て昇華させる
といったことを行うことで、「自分は価値のない誰からも大切にされない人間なんだ」と言うような信じ込みが外れます。
先ほど紙に書き出した、親から否定されて育ったので、自分など誰からも必要とされないと思い込んでしまっているならば、親との関係の記憶を重点的におこないます。記憶が無力化すると、その記憶にくっついていた「自分は誰からも必要とされない」という否定的な意味づけも外れていきます。
そして今度は、ワークを実践してプラスの方向に「自分は価値のある必要とされる人間なのだ」と言う信じ込みを養っていきます。
そうすることで脳にとって命令となり、価値のある必要とされる人間としての立ち振る舞いを無意識に取ってしまい、他にもそれを読み取って、あなたのことを価値のある人間として本当に必要してくれたり大切に来てくれるようになってくるのです。
過去の記憶を処置することで、信念を外すワークは、こちらの記事で紹介しているタイムラインセラピーを参考にして実践をしてください。
過去の記憶に対して処置を行うことである程度信念が外れてきたら今度はプラスの方向に自己肯定の信念を養ってきます。
「自分は価値のある必要とされる人間だ」という信念を養う
先ほども説明しましたが、他人から必要とされたい、認められたい、大切にされたい、価値のある人として扱われたい、愛されたい
と思っているということは、自分自身に必要とされたい、認められたい、大切にされたい、価値のある人として扱われたい、愛されたいと思っているのです。
あなたは他人からどのような扱いを受けたいと思っていますか?の質問に対して書き出した答えは、実は自分自身にそのような扱いしてほしいと思っているのです。
あなたは、「自分など何の価値もない人から必要もされてない人間なんだ」自分のことを卑下することで、傷ついてしまっているのです。それで他人から必要とされることを欲してるのです。
だから、それを自分自身にしてあげるという事をおこないます。
そうすると他人から必要とされるされない関係なく満たされるようになります。
自分自身を短所やコンプレックスなども含めて肯定していくことで、それにより満たされるようになるので、他人から承認を必要としなくなってきます。
そうすると、人目を気にしたり、無理に我慢したり合わせることなく、ありのままの自分として、イキイキと自分らしく振る舞えるようになります。そうすると他人はそんなあなたに魅力を感じ、あなたのことを必要としてくれたり、大切にしてくれたり、認めてくれるようなります。
自分自身を必要とするワーク
他人から認められて、大切にされて、愛される、必要とされる人間になるには、まずは自分自身をそのような人だと思い、そのような人として扱うことが重要になります。
日常の生活の中で、少しずつ自己肯定をしていきます。
日常の中で、褒める、愛する、価値を感じる、認めてあげる、優しくする、安心する、休む、好きなこと、大切にする、喜ばせる、楽しませる、という事を無理の無食できる範囲で少しずつ行ってきましょう。
先ほどの質問で紙に書き出した、「他人からこのように扱ってほしい」と思うことを重点的に自分でしてあげましょう。他人からしてほしいことは本当は自分自身にして欲しい事だからです。他人からありのままの自分を認めてほしいと思っているなら、ありのままの自分を認めてあげましょう。
そして、自分を責めない、罵倒しない、否定しない、悲観的にならない、といったことを意識して行ないましょう。
といっても今まではそれが習慣になってしまっているので最初はなかなかできないと思います。
悲観的になってしまっても、悲観的になってしまう自分はダメだと思うと余計に苦しくなるし、余計に自己否定が強くなってしまいます。
悲観的になったり、責めてしまったり、罵倒してしまったりしてもさらにそれに対しても今は仕方ないよねと今は悲観的になってもいいよ、辛かったんだもんねと肯定してあげます。
否定的な気持ちが湧いてきたら、その気持ちを無理に押さえつけようとせずに、自分はこのように感じていたのだとその気持ちに感じながら寄り添ってみてください。
そうやって肯定していくと、どんどん否定的な気持ちが弱くなっていきます。
紙と鉛筆を用意して、自分の良いところ、長所、特技、得意なこと、できること、過去に出来たこと、嬉しかったこと、楽しかったことなどを紙に100個書き出してみてください。
人間の脳は、ことの大小よりも数が多いとそれが正しいと判断します。
だから、小さくても自分の価値がある部分をたくさん書き出すことで、脳は、「自分は価値のある人間、必要とされる人間」という認識をだんだん持つようになります。
自転車に乗れる
スマホのフリック入力が速い
○○というゲームをクリアした
といった小さなことでも当たり前に感じるようなことでもかまいません。
普段の生活の中でも、小さなことでもやったら、できた!素晴らしい!と褒めてあげましょう。
このようにして自分自身のことを褒めて認めて大切にして喜ばせて、だんだん「自分は価値のある素晴らしい必要とされる人間なのだ」という信念が無意識の中に作られて行きます。すいると今までの劣等感や苦痛の気持ちは湧いてこなくなってきます。
そうすると、自分らしく生き生きと自分の好きな事を出来るようになり、本来のあなたの魅力が輝き出すようになります。
他人もそんなあなたに魅力的に感じてあなたの価値を感じ、認めてくれたり、大切にしてくれたり、といったことがどんどん多くなってきます。
自己肯定感を養うにはこちらの記事も参考にして実践してください。