ふとした瞬間に過去の失敗、恥をかいた体験、嫌な体験、黒歴史などが、フラッシュバックして、うわあああ!!と叫びたくなる
あの過去を消したい、なんであんなことをやったんだ、恥ずかしい、消えたい、死にたいと、転げまわって悶絶するような気持ちが湧いてくることがあります。
他人は誰も気にしてないだろうささいなことや、誰も覚えてないだろうという体験なこともあれば、10年、20年前の子供の頃の体験でなることもあります。思い出してもなんとも思わない時もあるのに、急にリアル思い出して感じて、うわああああ!!ってなることもあります。
今回は、この過去の恥ずかしい体験などが急にフラッシュバックしてうわあああ!と叫びたくなる事象の解消法についてお伝えします。
なぜ過去の体験がフラッシュバックするのか
人間の脳には、生まれてからの記憶が普段は忘れているような日常のことも全て記録されています。
その記憶は、”重要な記憶”と”そうでない記憶”に分かれて記憶されています。
重要な記憶というのは、危険から身を守ったり、行動や意思決定をする指標になる記憶です。
特に動物の本能として、外敵から身を守ったり危険を避けるために必要なことは、重要な記憶として保存されやすいです。
例えば、過去に犬に吠えられて噛まれて恐怖を感じたという体験があると、危険から身を守るために、その体験の記憶とともに、犬は危険で獰猛な生き物であるという意味づけと、恐怖の感情が紐ついて保存されます。
すると、次に犬を見ると、恐怖の感情が瞬時に再生されることで、犬は危険だ!また噛まれるから犬に近づくな、と指令を出して危険を避けようとします。
危険を避けるためには、犬に遭遇したら恐怖などの感情を感じさせることが重要です。恐怖の感情を感じなければ危険を避けようとしないからです。
同様に、恥ずかしい、失敗などの体験に対しても同じことが起こってしまっています。
危険だ、避けろ、身を守れという指令になる記憶になってしまっているのです。
あの体験は、最悪の恥ずかしいことだ、またみんなにバカにされて笑われるぞ、だから避けなさいと、もう二度と恥ずかしい思いをしないようにと重要な記憶として保存されてしまっているのです。
あれをまたやったら恥をかくぞと、危険回避を促すようになってしまっているんですね。
重要でないとラベルが貼られている記憶は思い出しません。1年前に食べたものを思い出せないと思いますし、思い出してもなんとも思いません。日常の歯を磨いたとか、スーパーに買い物に行ったなどの記憶も、思い出したとしてもなんとも感じないと思います。
これらは重要でない記憶として保存されているからです。
・この記憶は最悪の恥ずかしい記憶という意味づけ(恥ずかしいという感情の紐付け)
・この記憶は重要である
これがあると、ふとした時に思い出したり、似たような場面に遭遇したり、記憶が表面上に上がってきて、紐付いていた恥ずかしさが甦ってきて「うわあああ!!」となるのです。
この、危険を避けるために重要扱いになってしまっている記憶を、歯を磨いた、散歩をしたみたいな日常の思い出しても何も感じないような重要性もない記憶に変化させていきます。
そうすることで、重要でない記憶として処理されるようになり、フラッシュバックも起こらないようになってきます。
フラッシュバックを起こす過去の嫌な体験の記憶を無力化する方法
フラッシュバックを起こす過去の恥ずかしい、嫌な体験の記憶を無力化する方法について説明します。
その記憶を思い出して意識してください。
その記憶はできれば映像(動画か静止画)として思い浮かべてください。
映像の記憶として見えないという人は、モヤモヤであったり、色、図形、物体、感覚、明るい暗いなどといったなんらかを感じてください。
人によって見え方、感じ方は違うと思います。
その記憶の映像(または色や物体や感覚など)は、どんな感じでしょうか。
動画か、静止画か
色合い
明るさ
鮮明さ
大きさ
ズーム、縮小
記憶のイメージが、動画か静止画か、どんな色合いをしているか、明るいか暗いのか、鮮明かぼやけているか、大きいのか、小さいのか、拡大されてるのか縮小されているのかといったことを意識してください。
そしてその記憶を思い浮かているとどのように感じるかを感じてみてください。嫌な感じ、恥ずかしさ、胸が締め付けられる感覚といったことを意識して感じてみてください。
次に、その記憶をイメージの中で色々変化させていきます。
思い浮かべている記憶のイメージの明るさを、今よりも明るくしてみてください。次に暗くしてみてください。
次に、色合いを変えてみてください。赤、青、緑、黄色といったように色合いを変化いろいろ変化させてみてください。
鮮明にしたりぼやかしたりししてみてください。
大きくしたり小さくしたりしてください。
ズームしたり縮小したりしてください。
そして、明るくしたり暗くしたりなどをしたときに、自分の気持ちに頭のような変化があるかを感じてみてください。
一般的には、明るく、鮮明に、大きく、ズームすると嫌な感覚が増大し、暗く、ぼやかす、小さく、縮小すると嫌な気持ちが弱くなるのを感じられると思います。
脳にとっては
明るい、鮮明、大きい=重要
暗い、ぼやけている、小さい=重要ではない
と認識されます。
記憶のイメージを大きくしたり小さくしたり、明るくしたり暗くしたり、様々な色に変えたり、拡大縮小(遠ざけたり近づけたり)をしたり、これらのことを、ごちゃごちゃと色々やってみてください。
1~2分でかまいません。
このようなことをいろいろやっていると、”この記憶は嫌な体験で、とても重要である”として固定されていた記憶が、固定が外れてグラグラして、重要度が下がってきます。
次に、記憶を処置します。
記憶のイメージを小さくすると嫌な感情や感覚が弱くなるなら、極限まで小さくして消滅させてしまいます。小さくなって消えてしまう場面をイメージするということです。
色を暗くすると嫌な感覚が弱くなるなら、色を暗くして見えないようにしてしまいます。
遠くに放り投げる
小さくして消滅させる
縮小して(遠のいていき)消滅させる
ぼやかして透明にして消す
白黒のボロボロの古い写真のようにする
箱に入れて爆破する
粉々に砕く
といったようなことを自分のしっくりくる形で処理してしまってください。
そして、その記憶を思い出した時の気持ちをまた感じてみてください。
嫌な気持ちとか恥ずかしさとかが弱くなっていたり、なんとも思わない、どうでもよく感じたら成功です。
今までは、この記憶は最悪の恥ずかしい嫌な体験であり、重要な記憶であるというようにラベルが貼られて脳に格納されていたのが、どうでもいい、昔の忘れ去られた、日常の何の重要性もない単なる記憶に変化します。
人によってはしばらく経ってから再び同じ記憶でフラッシュバックが起こるかもしれませんが、再び同じように処理を行ってみてください。
フラッシュバックが起こりにくいように脳のバランスを整える
強いフラッシュバックを何度も感じてると、脳がフラッシュバックに反応しやすくなってしまっています。
またフラッシュバックが起こったときは、脳が混乱状態にあるのでそれを整えることで、フラッシュバックが落ち着きます。
バタフライハグというワークです。バタフライハグはこちらを参考に行ってください。
フラッシュバックを静め、脳のバランスを整えるワークを行います。
フラッシュバックが起こった時や、嫌な感情が湧いてきた時などに行ってください。
繰り返していると脳がだんだん整ってきてフラッシュバックが起こりにくくなってきます。