今回は親が原因でコミュ障やHSPになってしまっている場合の解消法をお伝えします。
親の影響でコミュ障、HSP気質になってる人は多い
親が原因でコミュ障やHSP気質になっている人はとても多いと感じます。
幼少期の親の接し方や育て方で子供の性格が大方決まってしまうからです。
例えば、親から「いい子でいなきゃダメでしょ!」と怒られて育つと「いい子でいないと嫌われてしまう」と思い込み、人の顔色を伺い、いい人を演じるようになってしまいます。
僕自身もコミュ障やHSP気質になった発端は幼少期の親との関係によるものです。
これまで会ったり、相談に乗ってきたコミュ障、HSPの方もその傾向が多いと感じます。
幼少期の親との関係で作られた心の傷、未完了の感情、メンタルブロック(ネガティブな信じ込み)を解消することで、コミュ障やHSP気質が改善していきます。
親が原因でコミュ障やHSPになってしまうケース
幼少期や思春期に次のような体験をすることで、コミュ障やHSP気質になってしまうことがあります。
親から否定されて育った
いつもいい子でいないと怒られた
罵声、虐待を受けた
拒絶、無視、無関心、見捨てられた
親が怖い人、いつも不機嫌で顔色を伺っていた
夫婦仲が悪くケンカばかり
親が無口で無表情
何でも口出しされる、過干渉、信頼してもらえない
親が神経質で過敏などHSP気質
親が対人関係が苦手で人間関係が希薄
愛情を受けられなかった
このような体験から心が傷つき、
自分はダメで無価値な人間だ
自分など誰も受け入れてくれない
いい人でいないと嫌われる
自分は嫌われる人間だ
誰からも愛されない
拒絶され、無視され、見捨てられる
他人など信用できない、裏切られる
人と親密になるのが怖いどうやって親密になっていいのかわからない
自分のせいで相手を不機嫌にさせ怒らせてしまう
どうやって人と接していいのかわからない
人が怖い
このような思い込み(メンタルブロック)が作られてしまいます。
すると、人と接すると、また同じ目に合って傷付きたくないと反射的に警戒して身構えてしまいます。
親との体験がきっかけで作られた自己否定、対人恐怖、劣等感、不信感、無価値感などがコミュ障、HSP気質の原因になっているということです。
親の影響を断ち切りコミュ障、HSPを治すには
親が原因のコミュ障、HSP気質を治すには、現実の親、心の中の親、記憶の中の親に対する認識を変更する必要があります。
現実の親は関係なく、あなたの脳が親をどう認識しているかです。
例えば、実際の親の言動は関係なく
「親は自分を全く愛してくれなかった」
と思い込んでいたら
自分はどうせ誰からも愛されない
こんな自分はダメで無価値な人間なんだ
自分は嫌われて拒絶される
という思い込みが作られ、人と接した時におどおどしてしまうんですね。
親への認識は、過去の記憶と紐付いています。
幼少期にいい子にしてないと親に怒られた(記憶)
いい子にしていないと嫌われる(信念)
いい子でいない自分には価値がない(信念)
本当の自分は親から拒絶された(信念)
これが大人になってもそのままになっているから、いい人でいないと嫌われると顔色を伺ってしまうんですね。
なので各種心理ワークを用いて、あなたの脳内の親や親との記憶に対する認識を変更して信念を外していきます。
和解する
許す
認識を変える
認知の歪みを修正する
記憶をやり直して書きかえる
記憶に対する意味づけを変える
過去の体験から気づきや学びを得て昇華させる
感情を吐き出して手放す
親の支配、影響を断ち切る
脳内の親に対する認識を変えて、そこに紐付いているネガティブな信じ込みを解消します。
親への認識を変えてコミュ障とHSP気質を改善した体験談
僕がコミュ障とHSP気質になったきっかけは両親の影響が大きいです。
僕の父は無口な性格で、いつも無表情。全く会話もなく何を考えているのか分かりませんでした。
それでいて突然よくわからないことでキレて怒鳴るので、子供の頃は父の顔色を伺ってビクビクして過ごしていました。
それがあって
自分は父から嫌われて、拒絶され、無視されている
自分のせいで人を怒らせてしまう
父に嫌われて怒らせるのは自分がダメで無価値だからだ
父から愛されていない、いらない人間だ
このように無意識に思い込んでしまいした。
それが原因で
自分は嫌われる人間だ
拒絶、無視される
他人は自分を嫌い、否定して、攻撃してくる
誰も自分を受け入れてなどくれない
人が怖い
と思うようになり、人と接すると嫌われないか、怒らせないかとびくびくして顔色を伺うようになってしまいした。
それがあって、人間関係や人生のいろいろなことがうまくいかず、常に心が苦しかったです。
大人になって、コミュ障で人間関係などがうまく行かないのは、父からの影響によるメンタルブロックが解消されていないことに大きな原因があることに気づきました。
そして父から受けた問題を解決するためにワークに取り組みました。
和解する、許す、認知の歪みを修正する
記憶をやり直して書きかえる
過去の体験から気づきや学びを得て昇華させる
感情を吐き出して手放す
父親の支配、影響を断ち切る
ワークでこれらのことをするうちにいろんなことに気づきました。
父は無口で不器用な性格で、子供とどう接していいのかわからなかっただけで、無関心で愛情がなかったわけではない
真面目な仕事人間で、感情を表に出さず我慢してしまう人なのでそれが爆発していた
父も親(母親)の影響で感情を出さない無口な性格になってしまっていたようだ
父が大嫌いで良いとこなど一つもないと思っていましたが
いたずらをして母に怒られた時にかばってくれた
遊園地とか魚釣りに連れてってくれた
母が高いからダメと言ったおもちゃを買ってくれた
などのいろいろな良い記憶がよみがえってきました。
毎日働いて養ってくれたなどのしてくれたこともいろいろ思い出し
そうしたら父を許すことができ、感謝の気持ちが湧いてきて涙が出てきました。
(※毒親すぎるなど許せない場合は必ずしも許す必要はありません。どうしても許せない人は別の方法で親への認識を変えます)
父のことを嫌っていた、また父のせいにすることで自分を守るために、父の良いところをが見えないように、認知の歪みが起こっていたのです。
自分の中で良い父親と認識が変わったので、父に対する怖いという気持ちもなくなり普通に話すようになりました。
そうしたら人に対する恐怖心や、嫌われる、拒絶される、怒られる、攻撃されるといった思いもなくなりました。
あと怒られることへの恐怖もなくなりました。
それはすなわちコミュ障やHSP気質が改善されたということです。
これは父に対する認識が変わったことで、そこに紐付いていた
自分はダメで無価値な人間だ
自分は嫌われて、拒絶、無視される
自分のせいで相手を不機嫌にさせ、怒らせてしまう
他人は自分を嫌い、否定して、攻撃してくる
誰も自分を受け入れてなどくれない
などの信じ込みがある程度解消されたからです。
僕の場合は精神的に許しや和解ができましたが、毒親過ぎて1ミリも愛されなかった、どうやっても許せないという人もいると思います。
その場合でも親への認識を変えて、親からの呪縛を断ち切ることができます。
記憶をやり直して書きかえる
過去の体験から気づきや学びを得て昇華させる
感情を吐き出して手放す
親の支配、影響を断ち切る
など別のやり方であくまで自分の中の親の影響を断ち切ります。
コミュ障・HSPの親から受けた影響を解消するワーク
父親と母親それぞれ別々に行ってください。
両方から影響を受けていることが多いですが、自分が強く影響を受けていると感じた方から行うのが良いかもしれません。
父親(母親)に対する正直な気持ちを書き出す
紙と鉛筆を用意してください。
親に対する自分の正直な思いや気持ちを紙に書き出します。
親に対して自分の気持ち、思っていること、感情を正直に書きなぐってください。
文句、愚痴、恨みつらみ、怒り、悔しさ、許せない気持ち、言ってやりたいこと、当時の気持ち、過去にされた嫌なこと、こうしてほしかったことなど思っていることを正直に書きなぐってください。
「ふざけるな!今俺がこんななのは全部お前のせいだ!」
とか汚い言葉でもかまいません。出てくるままに正直に書くことが大切です。
ここで親にこんなことを思ってはいけないとやってしまうと抑圧されてしまいます。
今はいい親だと思っていたとしても、子供の頃に何か不満や怒りを感じていたのなら当時の気持ちを書いてください。
自分が悪かろうが、子供じみてようが、ムカついていたのなら正直に書いてください。
全部出し切って頭の中が空っぽになって、感情が収まってきたら終了してください。
父親(母親)への感謝できること、してもらったこと書き出す
父親(母親)への感謝できること、してもらったことを紙に書き出してください。
感謝できることなど1ミリもないという人は、働いて育ててくれたとか、食事を作ってくれた、大学に行かせてもらったとか、してもらったことを書き出してください。
毒親すぎて全くないと思う人は無理に書かなくても構いません。
父親(母親)との体験により教訓、成長、得られたことを書き出す
今までの親との体験により
教訓
得られたこと
気づきや学び
成長できたこと
を書き出してください。
感謝、してもらったことの項目で書いたこととかぶっても構いません。
毒親の場合は、教訓、反面教師でもかまいません。
親に虐待をされたから自分の子供には絶対に虐待しないようにしようと思った
親を見返そうと頑張ったから仕事で成功できた
親の反対を押し切ったことで本当にやりたいことが分かった
親を反面教師にして、人の痛みが分かる優しい人になれた
このようなことを具体的に書き出してください。
親に謝りたいこと、悪いことをしたと思うことを書き出す
親に何か謝りたいこと、悪いことをしてしまったなと思うことを書き出してください。
感情的には親が一方的に悪いと感じていても、自分も悪いところがあったかなと思うことがあれば書き出してください。
全くないという人は書き出さなくて構いません。
親への手紙を書く(出さなくてもよい)
これまでに書き出した内容を踏まえて、親に対する手紙を書いてください。
内容は感謝していること、してもらったことへのお礼
言いたいこと、子供の頃はこう思っていた
もっとこうしてほしかったこと
親に謝りたいこと、悪かったと思っていること
などを書き出してください。
手紙は必ずしも出す必要はないです。
離婚したりしてどこにいるのか分からない、亡くなっている人もいますから必ずしも出さなくても構いません。
出さなくても効果はあります。
内容を親に伝えても伝えなくても、自分の中の親に対する認識が変われば良いのです。
こちらの内面が変わると、不思議と親や周囲の人が変わることもあります。
可能であれば、手紙の内容を親に伝えるとお互いの誤解やわだかまりが取れて、和解できるなど良い効果があります。
実際に会って伝える
電話で話す
メールやLINEで伝える
手紙として渡す
などをすると効果が高いです。
僕は手紙に書いて父に渡しました。
母によると、頑固で我慢強く今まで一度も泣いたことなかった父が泣いていたとのことでした。
愛情がなかったのではなく不器用で表現が苦手、感情的になってしまった、頑固で意地を張ってしまっただけだったと分かって、許し、和解できたのです。
親との体験をやり直すワーク
幼少期や思春期に
否定されて育った
好きなことをさせてもらえなかった
仲が悪かった
愛してもらえなかった
無関心でかまってもらえなかった
などの体験をやり直したり、過去の体験の記憶に対する認識を変更します。
心理ワークで過去に遡り、親との体験を好きなようにやり直します。
人間の脳は、現実の体験と無意識が優位になったままでイメージしたことの区別をつけないので現実に体験したことと認識するようになります。
この性質を利用したのが、オリンピックの金メダリストなどが行っているイメージトレーニングです。催眠状態になってイメージしたことが、脳が実際の体験として認識して実際に上達するのです。
高い効果がなければ全人生をかけてメダルを争っているアスリートがやるわけありませんね。
心理ワークで軽い催眠状態になり過去に遡ります。
例えば、幼少期に全く遊んでもらえなかったのなら親とたっぷり遊んだ体験をします。
やりたいことをさせてもらえなかったのであれば、親に文句を言って親が謝ってきてやりたいことをさせてもらうという体験をします。
当時言えなかった言いたいことを言います。
するとイメージの中の親が謝ってきたりなど反応があります。
どうしても許せないなら、強い人を連れてきて親を叱ったりやっつけてもらうなどでもよいです。
そうすることで親に言いたいことが言えた、愛情をもらって育った、というように脳が認識するようになります。
そうすることで自己肯定感が高まり、人前でビクビクすることが改善されます。
記憶をやり直して書き換えるワークのやり方はこちらの記事を参考に実践してください。
記憶の重要度を下げ無力化する|トラウマの解消
親との体験がトラウマのようになっていて思い出したくない
という場合は記憶の重要度を下げて無力化するワークを行います。
人間の脳は記憶を重要な記憶とそうでない記憶に分けて保存しています。
強い感情を伴った記憶は、重要な記憶として保存されます。
特に強い恐怖を伴った記憶は身を守るために重要な記憶として、些細なことでその時の感情がよみがえってしまいます。
ですのでそのような記憶を無力化するワークを行います。
記憶の重要度を下げて無力化していくことで、どうでもいい昨日食べ何食べたとかどうでもいい忘れてしまう、仮に思い出しても何の影響もない記憶に変換させます。
ワークのやり方はこちらの記事を参考に実践してください。
不快な感情が湧いてきたら、セドナメソッドやマインドブロックバスターでその場で手放します。
トラウマの解消にはバタフライハグやTFTやEFTなども活用してください。