話題や会話のコツを覚えても、いざ会話になると言葉が出てきません。どうしたらいいでしょうか?
会話が続かない、思い浮かばないというコミュ障さん向けに、会話が続くようになる方法をお伝えします。
会話が続かない悩みを解消する方法を調べても
こんな話題で話そう
5W1Hで質問をしよう
笑顔で大きなリアクションを心がけよう
連想しながら話を広げよう
という会話の知識はノウハウばかり出てくると思います。
これらを覚えても、いざ話す場面になると言葉がほとんど出てこずに会話が続かないのではないでしょうか。
会話が続かない、言葉が出てこない原因
会話が続かない、話すことが思い浮かばない原因は次の3つがあります。
- 会話脳が育っていない、衰えている
- 会話がスキルとして身に付いていない
- メンタルブロックがある
会話脳が育っていない、衰えている
今まで会話が苦手で話をしてこなかった人は、会話力が育っていない、衰えてしまっている状態です。
また、脳のあまり使っていない部分は衰えてしまいます。
運動していなければ筋力が衰えてしまうのと一緒です。人とあまり喋らない日が続くと、コンビニなどで「はい」という言葉が出なくて驚いた経験がある人も多いと思います。
衰えないように鍛えておく必要があります。
日本語の読み書きができることと、会話は全く別の能力です。
上手に会話をするには、連想したり頭の中にある情報を瞬時に引き出し言語化して発声する能力が必要です。
あなたは日本語の単語はほぼ知っていて、今まで何十年と様々なことを見聞きや体験しているはずです。
テレビ、ラジオなどでお手本となる会話をたくさん聞いているはずです。
つまり、あなたの頭の中には話題やネタがたくさんあるはず。
それなのに、会話となると全く出てこなくなるのは、会話の能力が育っていないからです。
会話脳を活性化させたり、発声に関する筋力を鍛えるトレーニングをすることで、何も考えなくてもスラスラと言葉が出てくるようになります。
頭の中で延々とおしゃべりが続いているのと同じように、スラスラと言葉として発することができるようになります。
会話がスキルとして身に付いていない
今まで会話が苦手だった人は、会話がスキルとして身についていません。
これは英会話ができない、楽器が弾けないというのと全く同じ状態です。
会話のノウハウや話題を知っていても、スキルとして身についていなければ実際の会話では使えません。
知っていることと実際にできるというものは全く別物だからです。
例えば楽器を演奏しようとして、教則本と譜面を丸暗記しても弾けるわけではないですよね。
弾けるようになるには、何も考えずに反射的にできるくらいまで繰り返し練習すると思います。
本番では何も考えずにできるようになるまで練習するはずです。
それなのに会話となると、なぜか会話中に何を話そうとあれこれ考えます。もうその時点では遅いのです。
会話、つまり本番前に反射的にできるくらいに練習しておく必要があります。
話題やネタ、ノウハウやテクニックというものは材料や道具にすぎません。
それらを上手に使って会話をするには、スキルとして身についていなければできません。
スキルとして身につけるには繰り返しの練習が必要です。
会話の具体的な練習方法は後述します。
メンタルブロックがある
メンタルブロックとは、行動への制限となる無意識下の否定的な信じ込みのことです。
会話のブレーキになるような信念を持っていると、会話をしようとすると緊張したり、言葉に詰まったりして脳がブレーキを掛けます。
否定、拒絶されるのではないか
人が怖い
自分は嫌われる
自分はダメで無価値な人間だ
自分は無口で暗いつまらない人間だ
こんなこと言ったら相手が不機嫌になるのではないか
このようなメンタルブロックがあると、変に思われる、うざがられる、嫌われる、相手を不機嫌にさせるのでは、という思いが瞬時に湧いてきて、緊張してブレーキがかかってしまいます。
また、嫌われたらどうしようと脳が警戒状態になり緊張してしまうので、頭が真っ白になって話すことが出てこないのです。
独り言や、家族とか仲の良い友達と話せるのに会社の人になると話せなくなるのも、このメンタルブロックが原因です。
本来は会話をする能力があっても、心理的なブレーキをかけてしまうことで制限されてしまうんですね。
メンタルブロックは過去の体験によって作られます。これは心理ワークやセラピーで解消することが可能です。
言葉がスラスラ出てくる会話上手になる方法
会話上手になるためには先ほど述べた3つの原因を解消する必要があります。
・会話脳を育てる
・会話を知識だけではなくスキルとして身につける
・メンタルブロックを解消する
これらを行なうことで自然と会話上手になっていきます。
会話力を育てるトレーニング法
会話の知識やノウハウは単に知っているだけでは実際の会話の場ではほとんど使えません。
楽器などと同じように本番では反射的に言葉がスラスラ出てくるくらいまで練習しておく必要があります。
また、会話は話す内容だけではなくノンバーバルがとても重要です。
いくら会話の内容が良くても、小さな声でボソッと棒読みでは相手に伝わりません。
話が盛り上がるかどうかは表情、抑揚、イントネーション、間といったノンバーバル次第なので、話す内容とセットでトレーニングする必要があります。
言葉がスラスラ出てくるようになるためには、脳の会話に関する部分を活性化させ育てていく必要があります。
スポーツで言えば基礎体力、運動能力を鍛えるということです。
会話脳を活性化させるには、とにかく実際に発声したり、喋ることです。
そうすることで脳の会話を司る部分が活性化し、自然とスラスラ言葉が出てくるようになります。
会話脳、発声、会話力、ノンバーバルのトレーニング法を紹介します。
発声練習
発声はとても重要です。ハキハキとした通る声なだけで話しやすい人だと思ってもらえます。
毎日数分でよいので発声練習をしましょう。体が良い声の出し方を覚えたり、発声に関する筋肉が育ち自然に通る声が出るようになります。練習前のウォーミングアップとして行ないましょう。
発声練習はこちらの記事を参考にしてください。
高速音読
高速音読をすることで脳が活性化して言語力能力が高まります。
本でもネットの文章でも良いので、何かの文章を限界の速さで高速で声に出して音読をします。
あまり内容が難しすぎず、簡単すぎずのものが良いでしょう。小説や会話ノウハウ本などでも良いです。
何か学びたいことや知識を増やしたいことがある人はその分野の文章を読めば、話題としても使えますし一石二鳥です。
ひたすら声に出してできるだけ速く音読します。正確性よりも速さを優先してください。
そうすることで脳に負荷がかかり、瞬時に言葉を発する能力がアップしていきます。
脳が高速処理をするようになり、会話以外の能力も高まると言われています。
最初はつっかえたり噛んだり、早口で話せなかったりしますが、だんだんつっかえずに速く話せるようになってきます。
ひたすら早く文章を読むことで滑舌も良くなります。
時間は1日30分以上~1時間くらい、1日最低でも15分くらいは行い、できるだけ毎日行ないましょう。
シャドーイング
自分がお手本としたい人の会話音声をテレビやYouTubeなどで探して、お手本の人が何か話したら後について同じように話します。
会話内容だけでなく口調、声のトーン、表情、身振り手振りなどもできるだけ真似をしましょう。
会話にはノンバーバルも重要だからです。
いろんな音声で広く浅くやるより、少数の音声を暗記できるくらい完コピしてから次に行く方が上達します。
最初は一字一句同じように音読しますが、慣れてきたら自分の言葉でオリジナルの会話をはさみながら音読するのもよいです。
お手本の会話が言い回しや抑揚、声のトーンなどノンバーバルも含めて体得できます。
お題を決めて1分スピーチする
何か適当なお題について1分間声に出してスピーチをします。
若者言葉
リンゴ
ファッション
スマホ
など何でもいいのでそれについて1分間話します。
なるべく途中で考えたり中断をせずに話す、下手でもありきたりな内容でもよいので、できるだけ高速で話すのを心がけてください。
とにかく脳に負荷をかけることで脳がスピードに対応してきて、瞬時に話すことが言葉になって出てくるようになります。
得意な分野だけでなく、知らない分野のお題でも行ないましょう。思ったこと、イメージでもとにかく何でもいいから話します。
自分が知らない分野が趣味や仕事の人と話す訓練にもなります。
連想トレーニング
アドリブの会話では連想力が重要です。
会話の上手な人や面白い人はとにかく連想力がすごいです。
連想して話題を見つける、会話を広げる、質問をする、冗談を言うなど連想を駆使しています。
外を歩いている時、一緒にいる人が「暑い…」と発した、ここから何を連想するか
喉が渇いた?、暑いの苦手?、クーラー、アイス、夏
そこから話題を作って話します。
日常で相手を注意深く観察する、想像する癖を付ける
例えば、相手が眠そうな顔をしていたなら
仕事や勉強が忙しかった?お腹がいっぱい?夜遅くまでゲームしてた?飲んでいた?
それをそのまま質問すればよいのです。相手も自分の今のことなのですぐ答えやすいです。
街を歩いていて急ぎ歩きの人を見かけたら、仕事に遅刻しそうなのかな、デートに遅れそうなのかなとか想像してみるなど。
空いた時間に一人でマジカルバナナを行なう
リンゴと言ったら赤、赤と言ったら信号…というように連想で言葉を繋げていきます。電車の中や待ち時間など隙間時間に連想力を鍛えられます。
小説を読む
小説は文字だけなので、感情を伝えるための表現が多数用いられていますし、場面や登場人物のことを想像するので想像力が鍛えられます。
場面や心理背景を想像しながら読むと良いです。
会話への心理的なブレーキ、メンタルブロックの外し方
いくら会話の知識があって話題やネタが豊富でも、人や会話に対して心理的なブレーキがかかっていたら会話をすることができません。
こんなこと言ったら変に思われるのではないか、嫌われるのではないか
拒絶されるのではないか、うざいと思われるのではないか
相手を不機嫌にさせるのではないか
人が怖い
自分は口下手で根暗な性格だ
このようなメンタルブロックは過去の体験によって作られます。
例えば、幼少期に親に話しかけたら「うるさい!静かにしてなさい!」で怒られた体験がきっかけで「自分が話しかけたら相手を怒らせてしまうのではないか」とビクビクするようになってしまうことがあります。
「自分が話しかけると相手を不機嫌にさせてしまう」という思い込みがあるため、脳が警戒モードになってしまうからです。
ですので心理ワークでメンタルブロックを解消します。
すると「自分が話しかけると相手を不機嫌にさせてしまう」といった思い込みが弱くなったり外れるので、普通に話しかけられるようになります。
メンタルブロックを外すワークのやり方はこちらの記事を参考に実践してください。