自意識過剰になってしまってるのには原因があります。
これからお伝えすることを実践して原因を解消していくと、自然と自意識過剰になることがなくなっていきます。
自意識過剰になった時に、その場で自意識過剰が収まる対処法的なワークも紹介します。
自意識過剰の原因
自意識過剰、人の目を過剰に気にしてしまったりするのは何かの感情が湧き上がってくるからです。
変に思われたくないという不安、恐怖の感情が湧き上がってくるから人の目を気にしてしまうんですね。
そして、それらの感情を湧き上がらせる原因は信念と未解消の感情にあります。
自分はダメで無価値な人間だ
自分は嫌われる人間だ
自分は恥ずかしい存在だ
人は自分を否定してバカにする
このような信念があると、馬鹿にされるのでは、嫌われるのではという恐怖が湧いてきて自意識過剰状態になってしまいます。
これらの信念は過去の体験から無意識に入ってしまったものです。
例えば、幼少期にいい子にしていないと親が不機嫌になっていたとします。
すると
自分は親に嫌われた
素の自分でいると親に嫌われてしまう
素の自分はダメで無価値だから嫌われたんだ
と信じ込んでしまうことがあります。
すると悲しみや絶望感、劣等感や無価値感などの感情が湧き上がってきます。
その感情を味わいたくないので、親に嫌われないように顔色を伺って我慢していい子を演じるようになります。
これらの信念や感情が解消されていないと、人と接した時に嫌われるのではという恐怖心が湧いてきて自意識過剰になってしまうのです。
そして「親に認めてもらえなかった自分はダメで無価値だ」という自己否定から、他人から認められたいという承認欲求が強くなって自意識過剰になってしまいます。
いくら意識的に気にしないようにしようとか対処しても、無意識の原因がそのままだと心や体が反応してしまいます。
自意識過剰の原因である過去の体験から無意識に入ってしまった自己否定や対人恐怖、対人不振などの信念とそれに伴う未完了の感情を心理ワークを用いて解消します。
そうするといい人でいないと嫌われてしまうといった恐怖心が解消されてきます。
そして自己受容ワークでそのままの自分を認めて受け入れ、健全な自己肯定感を養っていきます。
健全な自己肯定感が養われると「自分はそのままで価値がある、存在していていい、素晴らしい」という安心感や自信で満たされるようになります。
そのままの自分を認めて受け入れているので、人にどう思われるかが自然と気にならなくなってきます。
仮に人からバカにされて傷ついたとしても、自分を肯定しているので心の奥まで刺さらず、回復も早くなります。
自意識過剰になった時にその場で消すワーク
自意識過剰になった時の対処法的なワークを紹介します。
自意識過剰になった時にこのワークを行うと、表面的に上がっている自意識過剰の元となっている感情が解消されてスーッと治まります。
街を歩いていて、すれ違った人が笑っていたのを「自分がバカにされて笑われてるのでは」と反応してしまった時などに行うと、その思いや嫌な感情が消えて気にならなくなります。
慣れると1回20秒ぐらいで簡単にできて効果が高いワークです。
このワークは、大勢の前で話す場面で極度に緊張してしまっているなど、強く自意識過剰になってしまう場面を体験してる最中には向きません。
その場面が終わって1人になってから行ってください。
自意識過剰になるたびに このワークを行っていると、原因の感情がどんどん消化されていくので、変に思われるのではという恐怖が少しずつ軽減されていくという効果もあります。
ワークは2種類あるのですが原理や効果はほとんど一緒です。
自分が行ってやりやすい方や効果が感じられる方で行ってください。


日常の自意識過剰はこのワークで対処しつつ、自意識過剰の根本原因を解消してしまいましょう。
自意識過剰の原因を解消して根本から治す実践ワーク
自意識過剰の原因の信念と未完了の感情を洗い出す
次の質問に答えてください。
質問1.あなたの自意識過剰というのは具体的にどのようなものですか?
例:自分の言動が変に思われたのではと気にしてしまう
相手の些細な言動で嫌われてしまったのではないかと感じる
自分が話す場面になると極度に緊張してしまう
質問2.質問1で書き出した自意識過剰になってしまっている時どのような思い湧き上がってきますか?
例:嫌われるのが怖い、変に思われたくない、バカにされたくない、失敗して恥をかきたくない、ダメな奴だと思われたくない
質問3.あなたはどのような感情が湧き上がってくるから、もしくは感じたくないから質問2で書き出したような思いが湧き上がってくるのでしょうか?
例:湧き上がってくる感情:恐怖心
感じたくない感情:羞恥心、屈辱感、劣等感、無価値感
つまり 屈辱感や劣等感を感じたくないから、変に思われたくないという恐怖心が湧いてくるということです。
質問4.質問2で書き出した思いはどのような信念から来ていますか?その裏側にある信念を書き出してください。
例:嫌われるのが怖い → 自分は嫌われる人間だ、自分のせいで相手を怒らせてしまう
変に思われたくない(=人から良く思われたい) → 自分は認められていない、自分はダメで無価値な人間なのではないか
バカにされたくない、ダメな奴だと思われたくない → 自分はダメな奴だ
質問5.質問1~4で書き出したような信念、感情、思いをいつ頃からどんな体験がきっかけで持ってしまいましたか?覚えている範囲で書き出してください。
幼少期から漠然とそう感じていた場合はその頃の親との関係に原因があることが多いです。
当時の親子関係や親に対して思っていたことや 我慢していたことなどを重点的に洗い出してください。
自意識過剰の原因の思いや感情を吐き出す
自意識過剰の原因の一つに、過去の体験により生じた感情が未処理のまま残っていることがあります。
自意識過剰の人は人の目を気にして感情を押さえたり、表現せずに溜め込んでしまうので感情が溜まってしまっている可能性が高いです。
ネガティブな感情が溜まっていると、些細なことで湧き上がってくるので 自意識過剰になってしまいます。
湧き上がってきた感情は抵抗したり紛らわそうとせず、その場できちんと感じきるか外に表現することで解消されて消えていきます。
感情を感じ切るワーク
感情を外に表現して手放すワーク
の2つのやり方を紹介します。
感情を感じ切るワーク
感情を感じきるワークのやり方はこちらを参考に実践してください。
感情を外に表現して手放すワーク
感情を誰にも迷惑をかけず外に表現して吐き出すのに有効なのが、紙に書き出すということです。
自意識過剰になった時に湧き上がってくる思いや感情、他人や自分に対する思いなど、本音や感情をそのまま書きなぐってください。
あの時 あんなことを言って変に思われたのではないか、何であんなこと言ってしまったんだ 取り消したい、相手の記憶から消したい
変に思われたくない、馬鹿にされたくない、馬鹿にされるのが怖い、恥をかきたくない、ダメで何もできない無価値で惨めな人間だと思われるのが嫌だ。情けない自分、何もできないと思われたくない、知られたくない、認めたくない。優秀な人間だと思われたい、人より優れていたい。
このように自意識過剰になった時に湧き上がってくる思いや感情をそのまま書き出してください。
書き出した内容の中にあなたが持っていた 本音の信念や感情が露わになっています。
例えば、馬鹿にされたくない人より、優秀な人間だと思われたい、認めれたい
それは裏を返すと
「自分はバカでダメな人間なのではないか、 自分は誰にも認められていないのではないか」と思っていて、そんな自分を否定し 嫌って認めていないということになります。
このような自分が持っていた信念に気づくことができます。
信念は自覚することで初めて手放すことができるからです。
書き出した内容を見ながら なるほど 自分はこのように思って このように信じていたのかと受け入れて 客観的に見てみてください。
自分が気づいて自覚して受け入れるだけでも信念は弱くなったり外れることもあります。
自意識過剰の原因の信念や未完了の感情を解消する
先ほどの質問に答えた内容、思いを感情を書き出した紙を元に自分の自意識過剰の原因となっていると思われる信念や未完了の感情をワークで解消していきます。
信念や感情は過去の体験の記憶にどんな意味づけや解釈をしているかによって決まります。
「幼少期にいい子にしていないと親が不機嫌になった」という体験の記憶があるとします。
ここに
自分の言動のせいで親を不機嫌にさせしまう
いい子にしていないと嫌われて見捨てられる
親が不機嫌になったのは自分がダメだからだ
という解釈がついていると「いい人でいないと人に嫌われて見捨てられてしまう」という恐怖が湧いてきて自意識過剰になってしまいます。
これらの自意識過剰の原因を作っている信念と未解消の感情を記憶を処置することによって解消していきます。
人間の脳は実際に体験したことも、実感を伴ってイメージして思い込んだことも区別なく現実として判断します。
過去の体験をやり直す
今の自分支店から記憶に対する解釈や意味づけを変える
過去の体験から気づきや学びを得て良い記憶に昇華させる
記憶そのものをの重要度を下げ無力化する
ということを行うことで記憶と紐付いていたネガティブな信念とそれに伴う感情が解消されます。
信念が外れればそれに伴う恐怖心も湧いてこなくなるので自意識過剰が軽減していきます。
自意識過剰の原因の信念と感情を解消するワークのやり方はこちらの記事を参考にしてください。

そして自己否定や対人恐怖、対人不信などの信念が外れたら、そのままの自分を自己受容していきます。
自分はダメだと否定して嫌っているから、他人からも嫌われるのではと感じて自意識過剰になってしまうんですね。
自己否定をしているから他人から認められたい、他人より優れていたいという欲求が過剰に湧いてきて自意識過剰になってしまうのです。
自己否定が解消されて自己受容ができてくると、嫌われるのでは、変に思われるのではという恐怖心が軽減されたり湧いてこなくなるので自意識過剰も自然と収まっていきます。
そして自分を肯定していると他人に対しても肯定的に見ることができるので、些細なことでバカにしてるんじゃないか、見下してるんじゃないかと感じることも少なくなってきます。
自己受容をして健全な自己肯定感を養うワークのやり方はこちらの記事を参考に実践してください。

自意識過剰になったら客観的に見ることで自己意識過剰が治まる
日常の中で自意識過剰の思いが湧いてきた時は、前述の思いや感情を手放すワークを行うのも効果的です。
それでもたびたび湧いてきたりなかなか治まらない時は、抵抗したり思考せずにただ意識して客観的に見るようにするとだんだん治まってきます。
自意識過剰の思いが湧いてきたら、第三者視点で他人ごとのように「ああ、今自分は変に思われたくないと思っているんだな」と客観的に見てください。
もう一人の自分が自分を冷静に観察している感じにやるのがコツです。
抵抗したりあれこれ思考したりせず、ただ感じてみてください。
すると自意識過剰の思いがだんだん薄れてくると思います。
大勢の前で話す場面など客観的に見ることができない時は、その場面が終わって1人になった時に行いましょう。
客観的に見て受け入れた上で
本当に相手は変に思ったのだろうか
仮に変に思ったとしてもそれが何なんだろうか
もし自分が逆の立場だったら相手を変に思うだろうか
一瞬思ったとしてもずっと覚えているだろうか
これくらいのことで相手を嫌いになったり幻滅するだろうか
ということを意識して考えてみてください。
そうやって1回1回事実を認識して確認していくことで、単なる思い込みだったり過剰に反応していたということに気づくことができると思います。
こんなことを気にしていたのかとバカバカしく感じてきたりします。
これを繰り返すことで新しい信念の方が優位になってきて自意識過剰が収まってきます。