今回は会話やコミュニケーションにおいて「察する」ことができない、苦手だという人向けに
察するとは何か
察するの具体例とやり方
察する力を身に付ける方法
についてお伝えします。
コミュ障さんは察することが苦手か、自分本位の察するをしてしまっている人が多いと思います。
一見いい人なのに嫌われてしまう、一因として察することができていない、嫌われないように察していることが考えられます。
察する会話ができれば、相手から好かれたりより良い人間関係を築くことができるようになります。
会話における「察する力」とは何か?
会話における「察する力」とは次のようなものになります。
- 会話の流れから噛み合う内容を返すことができる
- 相手がほしいと思っている反応や返答をすることができる
- 相手の言葉の意図を理解して適切な答えを返すことができる
- 相手の発言をきちんと拾って返したり広げることができる
- 相手の立場になって配慮や気遣いの言葉をかけることができる
察する会話のやり方と具体例
察する初級編 ~会話を噛み合わせる~
察することができない、苦手な人は
- ずれた、噛み合わない返答をしてしまう
- 相手が望んでない反応をする
- 否定したり不快にさせる発言をする
- 自分の話に置き換えて奪ってしまう
- 相手の発言を拾わずにスルーしてしまう
- 話をよく聞かずに適当に返している
などの自分本位の噛みあわない会話をしてしまいます。
察することができる人は
- 話の流れに沿った返答する
- 相手が望んでいる反応をする
- 肯定、共感する
- 相手の発言を拾う
- 話を奪わない
きちんと相手本位で噛み合った会話のキャッチボールをすることができます。
例えば、相手が「この前、激辛ラーメンを食べてきた」と言ってスマホでラーメンの写真を見せてきたとします。
相手はどのような意図があって、どういう反応が欲しくて、写真を見せながらこのような発言をしたのかを考えてみてください。
自分に置き換えて考えてみるとわかりやすいです。
おそらく「聞いてほしい、興味関心をもってほしい、感想がほしい、驚かせたい」のかなと考えます。
それ沿って反応、返答、質問などをします。
「うわ~真っ赤!すっごい辛そう」
「どのくらい辛かった?」
「激辛とか平気なの?全部食べられた?」
「すごい!よく食べられるね~、自分に無理だわ」
といった反応ができると思います。
相手の意図を察することができていないと
「へぇ~、どこのお店ですか?よく行くんですか?」
「辛いのはよく食べるんですか?」
「僕も辛いの好きで、この前激辛の韓国料理を食べました」
などとずれた、噛み合わない返答をしてしまいます。
「僕も辛いの好きで、この前激辛の韓国料理を食べました」
相手はリアクションがほしくて写真を見せているのに、自分の話に置き換えてしまうのは最悪です。
「へぇ~、どこのお店ですか?よく行くんですか?」
「辛いのはよく食べるんですか?」
この辺は一見悪くないように見えますが、
「激辛ラーメンに驚いてほしい、食べたのをすごいと思ってほしい」という相手の意図を無視したずれた返答になっています。
会話としては成立してますが、相手は少しモヤモヤしてしまいます。
驚いたり感想を言った後に先ほどのセリフを言うのであれば問題ありません。
こういった相手の意図とずれた返答の積み重ねが、この人と話していてもつまらない、なんか噛み合わない、絡みづらい人と思われてしまう原因の一つになっています。
相手の意図に沿って感想を言うといっても
「うわぁ、体に悪そうだね。ほどほどにした方がいいよ」
なんて否定ベースで言うのはNGです。
この場合、相手は否定して欲しくて写真を見せたわけではないはずだからです。
それも察するということですね。
相手が発言するのは
聞いて欲しい
共感して欲しい
驚いてほしい
すごいと思ってほしい
興味を持ってほしい
笑って欲しい
間を埋めるため
あなたのことが聞きたい
など何か意図があるわけです。
あなたが相手に何かを話しかける時に、どういう反応がどういう返答や反応が欲しいのかということを考えてみるとわかると思います。
そこを察知して、できるだけそれに沿った自然な反応や返答を心がければできるようになります。
相手「激辛ラーメン食べてきた(写真を見せる)」
自分「うわ~真っ赤!すっごい辛そう」
当たり前の反応をしているだけですね。そう、この当たり前の反応ができるかどうか=察する力なんです。
コミュ障さんは心の中で思っているだけで反応が薄いので、できるだけ声や表情に出して大げさに反応をしましょう。
察するのが苦手な人は相手の発言に共感しよう
察するのが苦手な人は、まずは相手の発言に共感するという癖を付けましょう。
相手「わー猫だ!かわいい~!」
自分「かわいいね~」
相手「この絵のタッチが好き」
自分「わかる、このタッチいいよね」
相手の言葉をそのまま使って共感していればほぼ外さないし自然です。
少しでも共感できたら言い切ってしまいしょう。
どうしても同意できない場合は
相手「わー猫だ!かわいい~!」
自分「猫好きなんだ」
相手「この絵のタッチが好き」
自分「こういう絵が好きなんだ」
と「それが好きな相手」を認めてあげましょう。
察する中級編 ~相手の発言の裏にある意図を読み取る~
人が何かを発言する時は、そのままの意味をダイレクトに発言するばかりではありません。
いわゆる本音と建前というやつです。
建前の裏にある本音を察知して対応することができれば、
この人分かっているな
私を理解してくれている
ちゃんとコミュニケーションができる人なんだな
と思ってもらえるようになります。
例えば相手があなたに
相手「お腹空いてませんか?」
と聞いてきたとします。
あなたはお腹が空いていないとします。これにどう返答しますか?
そのままの表面上の意味だけで答えれば
自分「空いてないです」
と答えると思います。
聞かれたことを答えているので問題ないと思うかもしれません。
しかし、相手がこの質問した本当の意図が隠されていることがあります。
もしかしたら、相手はお腹が空いていて何か食べたいけど、遠慮して「お腹空いてませんか?」と質問したのかもしれません。
そのことを察っすることができれば
相手「お腹空いてませんか?」
自分「僕は空いてないです。○○さんは大丈夫ですか?」
相手「けっこう空いてます」
自分「じゃあ喫茶店で休憩でもしますか」
といった会話をすることができます。
お腹が空いてるならはっきり言えばいいじゃんと思うかもしれませんが、遠慮してなかなか言いづらい場合もあります。
あなたも社交辞令を言ったり、断りづらくて嘘の理由を作って断ったことがあるのではないでしょうか。
そこを察して配慮してあげると察することができる人だと好感を持たれます。
相手の言葉だけでなく、表情、態度、仕草などからも相手の状態や気持ちを察して言葉をかけてあげましょう。
察することが難しい場合は相手が話すまで待つか直接聞く
相手の発言内容から、どういう答えを反応を欲しているか、本当の意図が不明瞭な場合は相手が話すまで待ちます。
相手「突然彼氏に振られちゃって」
自分「突然振るなんて酷いね、その彼氏」
なんて憶測でやってしまうと外してしまうことがあります。
相手は彼氏に怒りを感じているのではなく、悲しみを感じていて、そこに共感してほしいと思っているかもしれません。
だからと言って憶測で「それは悲しいね」と言ってしまうと、彼に怒りを感じていた場合外してしまいます。
この場合は相手の意図が分かるまで話を聞きます。
相手「彼氏に振られちゃって」
自分「振られちゃったんだ」
相手「そうなの、突然ですごく悲しくて」
自分「それは悲しいね」
このように相手が気持ちを話したらそこに共感をすれば外しません。
先回りして察して言葉をかける、してあげる
相手が何も言わないうちに、相手の立場で考え、先回りして相手が欲しい言葉をかけたり、してあげるということを目指します。
気づかいや配慮ですね。
お手洗いは大丈夫?
喉渇いてませんか?
ハイヒールの女性に長く歩かせない
など相手の立場になって考えて、配慮してあげるということです。
相手の表情や仕草などからも読み取れることがあります。
察する力を高める方法
自分本位か相手本位か
察することができない人は常に自分本位の会話やコミュニケーションをしてしまっています。
何を言おう、何を話そう、好かれるように、嫌われないようにと自分本位の会話やコミュニケーションになってしまいます。
嫌われないように気を使っていると、自分のためにやっているのが相手に伝わります。
察する力を高めるには常に相手本位で考えて、会話やコミュニケーションを心がけましょう。
相手が発言したのは、どんな意味があるのだろう、どんな反応や返答を望んでいるのだろうと相手本位で考えて、そこに噛み合った反応や返答を心がけましょう。
相手に興味を持ち想像する癖をつける
この人は今何を考えているのだろう
何を感じているのだろう
この発言の意図はなんだろう
なぜこのファッション、持ち物を選んだのだろう
この表情、しぐさにはどんな意味があるのだろう
など色々考える癖を付けると察する力が身に付きます。
色々な立場になって考えてみる
親 ⇔ 子ども
先生 ⇔ 生徒
上司 ⇔ 部下
先輩 ⇔ 後輩
男性 ⇔ 女性
店員 ⇔ 客
様々な価値観、職業、趣味嗜好、能力、経歴など
恋人ができたばかりでラブラブ
失恋した
合格した
親と仲が悪い
仕事を辞めたい
夢に向かって努力をしている
いろんなシチュエーションでこういう立場だったらどんな言葉をかけて欲しいのか、勇気付けられるか、嬉しいのかを考えてみましょう。
小説、映画ドラマを観る
小説や映画やドラマは、様々な登場人物の心理描写が描かれていて、視聴者に分かりやすくオーバーに描かれていることが多いです。
登場人物の感情や心理描写が、セリフ、心の声のナレーションが入ったり、独り言などで視聴者に分かるように表現されているので、勉強になります。
この人は、どんなことを言ったり、してほしいのだろうかと考えてみましょう。