今回は、ちょっとした他人の言動で傷ついたり、すぐに嫌な気持ちになってしまうあなたへ、その原因と解決方法をお伝えします。
他人の言動で傷つきやすい原因を特定して解消していくと、だんだん他人の言動によって自分の気持ちが左右されなくなってきます。
もちろん人間ですから、嫌な気持ちになることもありますが、嫌な気持ちが弱く、長引かず、すぐに普通のニュートラルな状態に戻ることが出来るようになってきます。
また、不快な言動をする人があなたの周りからどんどんいなくなってきます。今まで不快な言動をしていた人がしてこなくなったりします。
さらに、本当の自分で生きられるようになり、人生の様々なことが自分の理想どおりにうまくいくようになってきます。
他人の言動ですぐに不快な気持ちになってしまう人の特徴
1.自分の価値判断基準を、他人や社会のルールなど外に委ねている
自分に対する価値判断基準を自分ではなく他人や社会など外に委ねていると、ちょっとしたことですぐに不快な気持ちになってしまいます。
例えば、あなたが気に入っているアーティストを、友人が「自分は好きではない」と言ったとします。
他人に価値判断基準を委ねている人は、他人の言ったことを自分の評価に重ねてしまい、自分の好きなものを否定された=自分自身が否定されたと受け取って、不快な気持ちになります。
自分の価値判断基準が自分にある人は、自分の好きなものを他人が嫌いといっても、単にその人の意見であり、自分の価値とは何の関係もないと切り離して考えます。
「私はみかんが好きだけど、あの人はみかんが嫌いなのね」ただそれだけのこと考えるのです。自分がみかんが好きで、あの人はみかんが嫌いでも、自分の価値になんの違いもありませんね。
他人からダメ出しをされたり、批判されたりしたときに不快になるのも同様に自分の価値判断基準を外に委ねてしまっていいるのが理由です。
あなたが他人の意見に同意してしまっている、つまり、他人の意見に自分の価値判断基準を委ねているからです。
他人の意見に、あなたもそれが正しいと同調してしまっているから不快になるのです。
他人の批判に対して「そんな事は無い!」と強がるのは、心の奥ではやっぱりそうなのだと同調してしまっていたり、否定されたと受け取ったことで湧きあがる心の痛みを消すためです。受け入れてしまっているから「そんな事はない!」と打ち消そうとするんですね。
自分の価値判断基準を自分に置いてる人は、批判的な意見でも、それは単に他人の意見であって自分の価値とは何も関係ないと考えます。
そのような人は、他人から批判されても、「それはその人の意見であって自分は関係ない、自分の価値は1ミリも下がらないね」と処理しているので不快にならないのです。
他人のちょっとした言動で不快にならないためには、自分の価値判断基準を自分で持つことです。それはこれから説明するワークを行うことでできるようになってきます。
2.セルフイメージ(自己肯定感)が低い
人は、自分のコンプレックスや自信がないことを他人から言われると腹が立ったり傷つきます。
一見自信があって、自分は素晴らしいと思ってる人も、実は、心の底では自分はダメだと思っているから、それを打ち消すために無理やり自分は素晴らしいと思い込もうとしてる人もいます。
そういう人は一見自信がありそうなのに、ちょっとでも批判されたりするとキレたりします。
他人の意見に自分の気持ちが左右されるわけですから、これも1.の自分の価値判断基準を他人に委ねてしまうと言うている、という部分も関係しています。
セルフイメージが低い人は、自分の価値判断基準を他人にすぐに委ねてしまう傾向があります。
しかも、ネガティブな意見だけに「やっぱりそうだよね…」と受け取って、良い事(褒められたり)は「そんな事はない」と否定してしまったりします。
セルフイメージが高い(自分の長所も欠点も認めて受け入れている状態)だと、欠点について他人から言われても、認めて受け入れてることなので、少しくらいのことでは傷ついたり腹が立たなくなります。
3.本当はそうしたいのにいけない、できないと我慢していることがある
人は、自分が本当はそうしたいのに我慢をしていると、それをしている人を見ると無性に腹が立ちます。
例えば、「わがままに自由に生きてはいけない」と信じていて、でも本音は自分もわがままに自由に生きたいと思っていると、わがままに自由に生きている人を見ると無性にが立ちます。人によってはボロクソに叩いたり批判します。
本音は、「自分も本当はやりたいけど我慢してるのに、あの人はずるい!」なのですが、表向きは「わがままやって人に迷惑かけるな!」と批判します。
楽してお金を稼いではいけない(お金は汗水たらして努力して稼ぐもの)と信じていると、楽して稼いでいる(ように見える)人を見ると批判したりします。
さらに、脳は自分の人生からそれを遠ざけようと働きます。
わがままに自由に生きてはいけないと信じている人は、脳が自由にできる環境を遠ざけ、不自由でがんじがらめの環境を呼び寄せます。
楽してお金を稼いでいけないと考えてる人は、汗水たらして努力してやっと少しのお金が得られるといった状況を脳が呼び寄せます。
よく、宝くじに当たった人はすぐに破産してしまうというのがありますが、これもこの手の信念が関係しています。
お金は努力して稼がなければならない、楽して大金を得てはいけない、と信じていると、脳が「宝くじは楽だからいけないことだよね」と考え、無意識に散財させるような行動を取らせて破産してしまうのです。
この項目も、やはり価値判断基準を他人や外に委ねているということになりますね。あなた自身はわがままに自由に生きたいと思っているのに、親が許してくれないからできない、小さい頃に叱られてそれはいけないことだから、迷惑かけるからやってはいけないとし言うように、他人の意見に従っているからです。
わがままに生きてはいけないと信じながら、無理にわがままに行動しようとすると罪悪感でブレーキがかかったり、他人から文句や迷惑だと言われたり、批判されやすくなります。そして「ほらね、やっぱりわがままのはダメなんだ」という信念どおりのことを体験することにるのです。
わがままに生きている様に見えるのに、許されてしまい誰からも文句を言われず、たくさん人から好かれている人っていませんか?
そのような人は、わがままな自分というものを肯定していて、それが当たり前と思っているのです。
他にも、例えば「人に頼ってはいけない、何でも自分でやるのが大人だ」という信じ込みを持っている人は、人に頼りまくって楽してうまくやっている人を見ると無性にが立ちます。
1人でやるのが辛くて人に頼りたいと思っていても、それはダメだと無理して1人で頑張って疲れてしまいます。誰も手伝ってくれず、この人は頼めば何でもやってくれるとたくさん仕事を任せらるみたいな現実を引き寄せてしまいます。
あなたが不快に感じる人というのは、あなたの本音や信念を見せてくれるバロメーターなんですね。わがままな人を見ると腹が立つのは、脳が「あなたは本当はもっとわがままに自由に生きたいのに我慢しているよ」ということを教えてくれるているのです。
そのような信念に気づいたら、手放してしまうことが大切なんです。
「本当はそうしたいのに○○だからできない」と言った間違った思い込みを解消していくと、それをしている他人を見ても不快にならなくなるし、自分も本当そのような生き方ができるようになってきて、周囲の人もそれを許してくれるようになってきます。
他人の言動で嫌な気持ちにならない自分になるためのワーク
・否定的な信じ込みを手放す
・セルフイメージを高くする
・自分自身の価値判断基準は自分で持つようにする
・自分は本当は何を望んでいるかを明確にし、それに沿った生き方をする
これから解説するワークなどを行って、過去の体験により作られてしまった否定的な信念を外し、セルフイメージを高くして、自分の価値判断基準を自分で持つようにすると、他人の意見や言動でいちいち不快な気持ちになったりすることがどんどん少なくなっていきます。
セルフイメージを高くするというのは、「どんな自分であっても」それでOK 、何の問題もない、長所も短所も欠点も受け入れて認められている状態です。
つまり、バカでドジでのろまでダメな自分でもそれはそれでOKを出すということです。
そんなことしたら欠点を直さずますますダメ人間のままになってしまうのではないか、と感じるかもしれませんが、そうはならないんですね。
直すとしても、欠点だから直す、のではなく、そうなりたいからそうなるというようになります。だって欠点ではないのですから。
ドジな自分もいいけど、テキパキこなす自分になってみようかな、そういう感じです。
自分で受け入れていると、他人も「○○さんはドジだなあ、でもいいよ、代わりにやってあげる」「○○さんのドジなところが人間味あって好きなんだよね」と他人も受け入れてくれるようになります。
「自分には欠点がある、そんな自分はダメだ直そう」というのは「私には欠点があります」と信じていることになり、脳は命令どおり欠点がある状態を作り出すので、直すのが困難になり、直すのに努力や苦痛を伴ったり、直しても次の欠点が気になり、自分はまだダメだ、直さなきゃみたいな状態が延々と続きます。
今のそのままの自分で、どんな自分であっても自分にはとても価値があるとても素晴らしい存在なのだと心から思える状態を目指します。
例えば、生まれたばかりの赤ちゃんは何も喋れないし1人で何もできないのに、ダメな存在ではなく、とても価値のある存在ですよね。
同様にあなた自身も今の状態のままでも自分にはとても価値があって素晴らしい存在だということを認め、受け入れます。
そうすると、今までは他人からのちょっとした言動で傷ついて気づいたり不快になっていたのが、気にならなくなってきます。
なぜなら、欠点と呼ばれるような部分も含めて受け入れて、そのままで価値があり、素晴らしいと信じているからです。
そして、あなたに不快な言動をする人や、不快な場面に遭遇することがどんどん減っていきます。
今までは、あなたがあなた自身にダメ出しをしていたため、脳が命令通りに働き、そう感じるような他人の言動や自分はダメだなぁと思うような体験をたくさん呼び寄せていただけなのです。
セルフイメージを高くする
過去の体験により作られてしまった、自分はだめなのだと言った自分に対する否定的な信念を手放して、どんな自分でも価値があると思えるようになる
セルフイメージを高くするためにはこちらのページに詳しく書いているのでこちらより実践してみてください。
自分自身の価値判断基準は自分で持つ
他人のちょっとした言動でも不快になったり傷ついてしまう人は、自分の価値判断基準を他人や社会の評価など、外に委ねてしまっていることが原因だと述ました。
自分は、他人(親、学校、社会)の意見を、自分の価値判断基準に使っていたことを実感します。
「ああ、確かに私は、父に「お前はダメだな」と言われたことをそのまま自分の価値判断として受け入れてしまっていたな」
「私はずっと、親、友人、知人の意見や社会の常識や評価基準を自分の価値判断として受け入れてしまっていたな」などと気づき、認めます。
次の文章を声に出して強く宣言してください。
私は、今まで自分に対する価値判断基準を他人や社会に委ねていたことを認めます。
そんな自分を受け入れて許します。
そして、これからは、自分の価値は自分で決めます。
親の意見や信念をそのまま受け入れている人も多いので、自覚がある人は
私は、今まで自分に対する価値判断基準を親(父、母)に委ねていたことを認めます。
そんな自分を受け入れて許します。
そして、これからは、自分の価値は自分で決めます。
言い切ってしまうと、脳はそちらに向けて活動を始めます。
日常の中でも意識して、自分の価値判断は自分で持つように心がけましょう。
自分の好きなものを、嫌いって言われて、不快な気持ちが湧いてきたとしたら、
「あれはあの人の意見であって、私とは何の関係もない。私の価値は私が決める」
批判やダメだしをされても「あれはあの人の見方であって、私の価値は何も変わらない」と心の中で宣言しましょう。
日常で他人から何か否定的なことを言われたとしたら、他人の言動で揺るがない自分に変化できているか試すチャンスと考えましょう。
合わせてメンタルブロックを解除したりセルフイメージを高くしていくと、どんどん自分自身に自分の価値判断基準を自分に置くようになっていけるようになります。
そのうち他人の言動に不快にならなくなってきて、他人があなたに不快な言動をすることが以前より減ってくることでしょう。
自分は本当は何を望んでいるかを明確にし、それに沿った生き方をする
あなたが、親の意見とか、社会の常識、世間体、人の目を気にして、自分の本当にやりたいことを我慢したり、本当の自分を押し殺して違う自分を演じていたとしたら、それも解消してしましましょう。
それ自体がとても苦痛ですし、我慢していることをしている人を見るたびに腹が立つからです。
1.自分は本当は何を望んでいるかを本音を自覚する。
自分が本当はどんな自分でいることを望んでいるのか、どんな事をやりたいのか、どのような生活をしたいのかを本音を正直に偽らずに書き出してみましょう
それをすると親に喜ばれるとか他人や社会から評価されるからと言ったことで、やりたいことを決めてしまう人がいますが、これも他者に価値判断基準を委ねているのであって、自分の本音ではありません。
私は世の中のために役に立ちたい、人の喜ぶ顔が見たいから○○をしたいがいますが、それも実は自己否定の裏返しから来ている場合もあるので注意が必要です。
純粋にそれをやりたいのではなく、その裏では「自分はダメ人間だから、人の役に立たないと価値がない」、だから良いことをしているといった場合です。
行為そのものは人の役にたって喜ばれていたとしても、本人の中では「良いことをしてるのは、私がダメな人間だからです」というこ信念があるため、常に「自分はダメな人間」という自己否定の苦痛を無意識に味わっているのです。
本当にやりたいことや本音を偽って、良い人を演じる、ということをしているので、良い人を演じるほど、自分はダメということなので、無意識で苦痛がたまり、メンタルがやられたり、何かのトラブルや病気になったりという人もいます。
取り合えず、他人や社会がどうとかは置いておいて、自分はどうなのか?他人に何と言われようとこれがやりたいんだ、自分はこういう人なのだこういう生き方をしたいんだという本音を書いてください。
できるかどうかとか、他人がどう思うかとか人に迷惑をかけないだろうかとかそういう事は置いておいて、なんでも自由に書き出して下さい。
2.1で書き出したことに対して、今の自分ができそうなことを行動する
例えば、書き出したのが「もっと自由にわがままに生きたい」、だったら、自分がわがままで自由だと感じるようなことで、今の自分の生活の中で少しでも良いので実行できそうなことを箇条書きでいくつでも書き出してみてください。
・休日に好きな漫画を読み捲くる
・アロマと花びらを入れたゴージャスな風呂に入る
・女性らしいフリフリのピンク色の洋服を買う
・ホテルのラウンジで、高級なケーキと紅茶を飲みながらくつろぐ
できそうなことで、今までの自分からするとちょっと自由でわがままだと感じることを実際に実行してみましょう。
それをすることに抵抗感や罪悪感などを感じて実行できない場合は、まだ、「わがままなのはいけないこと」「わがままだと他人に迷惑をかける」と言った信じ込みが残っているということです。
わがままなのはいけない、わがままだと他人に迷惑をかけてしまうと信じ込みを作った体験の記憶を探り、それを解放していきます。
そうしながら、もっと小さいことで自分ができることで今まで我慢してきたことやあまりやっていなかったことでできることを行動していきましょう。
こういったことを繰り返して少しずつならしていくことで、自分は自分の本当に心からやりたいことやる人生を生きて良いのだと許可ができるようになり、他人の言動や意見に左右されず自分の人生を生きることが出来るようになってきます。
ある程度自分の価値判断基準を自分に取り戻し、ブレーキとなっているメンタルブロックが外れてセルフイメージが高くなってくると、他人や社会の評価に関係なく、ありのままの自分は価値がある(高いセルフイメージ)と思えるようになっていきます。
自分には価値があるのだから、自分が本当にやりたいことをやっても良いと自分に許可ができるようになってきます。