MENU

失言癖の原因と治す方法|失言をしてしまう人へ

よく失言をしてしまいます。気をつけているのについ言ってしまい、後から落ち込みます。どうすれば失言癖は治るでしょうか?

今回は失言癖の原因と治す方法についてお伝えします。

失言には

  • 明らかに失言をしてしまっている
  • 失言というほどではないのに過度に気にしすぎてしまっている

がありますが、どちらも根本的な原因は同じです。

その原因を解消することで、自然と失言癖が改善されていきます。

また、相手の価値観を受け入れたり、相手の立場になって考えられる余裕ができるので意識的に失言をすることを抑えるのが容易になります。

目次

失言癖の根本的な原因

失言癖をしてしまうのは

  • メンタルブロック(自己否定、劣等感、対人恐怖、心の傷、トラウマ、自分を縛るような信念等)
  • 無意識下の抑圧された未完了の感情

に根本的な原因あります。

これらがあるために自分が傷付かないように、不快な感情を感じないように、自分を良く見せるために、満たされない感情を埋めるために

自己保身、自己弁護
自慢、マウンティング
相手を批判、否定
論破、正論、間違いを正す
バカにする、見下す
聞かれていないアドバイス
嫉妬から相手を下げる
いい訳、嘘、盛る、ごまかす
攻撃、嫌味

などの発言を無意識にしてしまう、これが失言に繋がっています。

例えば

自分は価値がない
誰からも認められていない
自分は劣っている

という自己否定の信念を持っていれば

自慢やマウンティング、相手を下げて自分を上げる
他人をバカにしたり見下す
他人の些細な言動で否定されたと感じて反論する

などをして自分の価値を上げて劣等感を埋めようとしてしまいます。

これは無意識のうちに行われているので自覚がないことも多いです。

客観的に見て失言というほどでもないのに気にしてしまっている原因も同じです。

自分はダメで価値がない人間だ
いい人でいないと嫌われる
自分は誰からも認められていない

という信じ込みがあるから些細なことで変に思われた、嫌われた、不快にさせたのではと気になってしまうのです。

また、無意識下に恐怖、不安、怒り、悲しみ、憎しみなどの感情が未消化のまま残っていると、他人の些細な言動でそれらが蘇ってきて、打ち消そうとして相手を否定したり、感情を満たそうとして失言をしてしまいます。

劣等感を抑圧していれば、他人の些細な言動で劣等感が刺激され、相手を否定したり、自慢や見下して自分をあげることで満たそうとしてしまいます。

「こうあるべき、こうあってはならない」という自分を縛るような信念があり、自分を縛って我慢していると、それをしている他人に腹が立ち否定してしまいます。

例えば「自由に生きてはいけない」と自分を縛っていると、自由に生きている人を見ると嫉妬から腹が立って、否定したり嫌味を言ってしまいます。

「こうあるべき、こうあってはならない」という信念を持っていれば、それに反する相手の価値観を否定したり正論を言ったり、論破したくなってしまいます。

これらが全て失言につながります。感情や欲求を満たすためなので、頭で分かっていてもついやってしまうのです。

脳は信念を証明しようとするためにわざと失言をさせる

人間の脳は自分が持っている信念を証明しようとする働きがあります。

例えば自分を否定して責めていると、無意識に自分を責めたくなる行動をしてしまいます。

つまり元々自分を否定していて責めたいと思っていたから、わざと失言をすることで自分を責める理由付けにしているということです。

「自分はダメで嫌われる価値がない人間だ」と信じていると、脳がそれを証明しようとして失言をさせます。

そして「あーやっぱり自分はダメで人から嫌われる価値がない人間だ」と自分を責めたり自己嫌悪を感じることになるのです。

ですので、失言癖を治すには原因である

メンタルブロック(自己否定、劣等感、心の傷、トラウマ、自分を縛るような信念等)
無意識下の抑圧された未完了の感情

を心理ワークで解消することが重要になります。

失言癖を治す実践ワーク

失言癖の原因の無意識下の信じ込みと未完了の感情を洗い出す

次の質問に答えてください。

質問1.あなたは具体的にどのような失言をよくしてしまいますか?

質問2.質問1で書き出したような失言をする時どんな考えや気持ちからしていますか?
これはなかなか自覚できないので、次のような理由からしていないかを深く考えてみてください。

満たされない欲求を埋めるため
傷つかないように自分を守るため、自己保身、いい訳
良く思われたい、嫌われたくない
自分を分かってほしい
認めてほしい、すごい人と思われたい
相手を言い負かしたい
相手をバカにしたり見下したい
嫉妬心
自慢、マウンティングをしたい
相手を否定したい気持ち
相手にアドバイスをしたい、思い通りにコントロールしたい
嫌味を言いたい
何かに対する不安や恐怖を払拭するため
こうあるべき、こうあってはならないという信念

質問3.質問2で書き出した各答えに対して、どのような感情や信念からそれが来ているのかを書き出してください。

例:人から認められたい 
信念:自分は誰にも認められていない、無価値な人間だ
感情:劣等感、無価値感

いい人だと思われたい、嫌われたくない
信念:そのままの自分はダメで無価値だから嫌われる
感情:嫌われることへの恐怖心

質問4.あなたが自分が失言をしてしまったと感じた時に湧き上がってくる思いや感情を書き出してください。

質問5.あなたは質問2~4で書き出したような信念や感情をいつ頃から持っていましたか?また過去のどんな体験がきっかけでそれを持つようになりましたか?
幼少期から漠然とそうだったという場合は、幼少期の親子関係に原因があることがほとんどです。

失言について湧き上がってくる本音や感情を紙に書き出す

紙と鉛筆を用意してください。

いつも失言してしまっている内容をそのまま
失言してしまったことに対する後悔、自分を責める気持ちや自己嫌悪

をそのまま紙に書き出してください。例えばついチクッと嫌味を言ってしまうなら、その嫌味を抑えずにそのまま書き出してください。そしてそのことに後悔や自己嫌悪してしまう気持ちもそのまま書き出してください。

ばーかばーかお前なんて全然すごくねえよ、少しいい大学に行ったからって調子に乗んなよ
本当は友達にこんなこと思いたくないのになんて俺って嫌なやつなんだ
俺もいい大学行きたかった、本当は羨ましい

このように本音や感情をそのまま書き出してください。誰にも見せないので正直に書き出すことが大切です。

これをやることで溜め込んでいた思いや感情を吐き出すとともに、本当はこのように感じてこのように思っていたんだということを自覚することができます。

このように本音をきちんと吐き出して認めてあげることで、抑えていた感情が解消されるので失言をする必要がなくなってきます。

失言癖の原因の否定的な信念と未完了の感情を解消するワーク

先ほどの質問に答えた内容と思いや感情を書き出した紙を見てください。

あなたが無意識に持っていた感情や信念や思いなど失言をしてしまう原因が明らかになっています。

そしてそれをもとに失言癖の原因である

無意識下の否定的な信念(自己否定、劣等感、心の傷、トラウマ、自分を縛るような信念等)
抑圧された未完了の感情

を心理ワークで解消します。

新年や感情は過去の記憶に紐付いています。

記憶:親からいい子にしてなきゃダメでしょあなたのような悪い子はうちの子じゃありませんと怒られた
信念:自分は悪い子だ、いい子にしていないと嫌われる
感情:嫌われることへの恐怖心

これが大人になっても残っているから、些細なことで「失言をしてしまったのではないか、自分は嫌われたのでは」と感じてしまうのです。

ですので心理ワークで無意識化にアプローチして

記憶の内容の変更(体験をやり直す)
記憶に対する意味付けの変更
体験から学びや気づきを得て良い記憶に昇華させる
過去の記憶の記憶の重要度を下げて無力化する
過去の傷ついたままの自分を癒す
未完了のままになっている感情を吐き出す

といったことを行うことでそこに記憶についていた

自分は悪い子だ、いい子にしていないと嫌われる

という信念が外れてそれに伴い嫌われることに対する恐怖心も解消されていきます。

失言癖の原因の不快な感情をその場で解消するワーク

失言をしてしまうのは不安、恐怖、劣等感、無価値感などの不快な感情を払拭するためや満たされない感情を満たすためだと述べました。

ですので、過去の満たされずに未完了になっている感情と、日常の中で湧き上がってくるネガティブな感情や欲求をその場で解消して手放していきます。

今まであなたは感情を解消する方法を知らなかったため我慢して溜め込んだり、他のことで気を紛らわしたり、人にぶつけたり(それが失言)、頭の中で後悔したり自分を責め続けたりということをしてきたと思います。

不快な感情や欲求が湧いてきたら、心理ワークを用いてその場で解消することで収まったり後に引かなくなります。

ですので感情を抑えるためや欲求を満たすために無意識に失言することも減っていきます。

その場で感情を解消するワークのやり方はいくつかありますが、前述の思いや感情をそのまま紙に書き出すというのもその一つなので、それも行ってください。

また、出先などでも1回20秒ぐらいで簡単にできるワークもあるので紹介します。

不安、恐怖、怒り、恥ずかしさなどの感情が湧き上がってきた時にこのワークを行うとその場で感情が解消されてニュートラルな気持ちに戻ります。

その場で感情を解消するワークのやり方はこちらの記事を参考に実践してください。

自己受容をすることで自己否定、劣等感、承認欲求を解消する

自己否定、劣等感、不安、孤独感、寂しさ、悲しさ、無価値感、罪悪感などがあってそれを埋めるために無意識に失言してしまっている人は自己受容と自己肯定感を養っていきましょう。

自分を否定しているから劣等感を感じ、他人を否定して自分を上げたり、認めてもらおうとしたり、欲求や満たされない感情を満たそうとして失言をしてしまうのです。

そして、それをしてしまう自分を否定して責めてしまいます。

自己受容とは、自分の長所やできるところだけではなく、ダメところもできない自分も弱い自分も情けない自分も含めてそれで自分であると認めて受け入れている状態です。

そうすることで劣等感、無価値感などが解消されて満たされるので、満たそうとして失言をしなくなります。

自己否定が強く自己肯定感が低いと感じている人は、こちらの記事を参考にして自己受容をして自己肯定感を養ってください。

その他の失言癖の原因と解消法

相手の立場になって考える、想像する癖を付ける

失言をしてしまう人は

  • 自分がそれを言われたらどう感じるか
  • 相手の立場や置かれている状況になって想像ができていない

ということがあります。

普段から

自分に置き換えて、自分がそれを言われたらされたらどう感じるのかを普段から考える
そして相手の立場だったらどうなのかを想像してみる

癖を付けましょう

過去に自分が何かを失敗した時人から「なぜこうしなかったんだ?」と言われてどう感じたか
些細な間違いを指摘された時にどう感じたか

などを考えてみて、自分が不快に感じていたなら相手も不快に感じる可能性が高いつまり失言である可能性が高いということです。

男⇔女
親⇔子
上司⇔部下

それぞれがおかれている立場による違いや苦悩、大変さ

個人の経験、能力、価値観の違い

自分が同じような相手と同じ立場や経験をしていなかったとしても、過去の似た体験から想像することはできると思います。

過去に読んだ書籍、ニュース、ドキュメンタリー、映画、ドラマなどから想像できる面もあります。

これは意識したり訓練をすればできるようになります。

空気を読んだり察する力が身について失言をすることが減っていくことでしょう。

自己否定、劣等感、対人恐怖などがあると自分を守ること、欲求を満たすことが優先されてしまうので相手の立場になって考える余裕がなくなってしまいます。

前述のワークでこれらが解消されることで、純粋に相手の立場になって考えられるようになります。

相手の価値観を否定しないようにする

失言癖を治すには相手の価値観も否定せずに受け入れることが大切です。

相手の価値観を否定してしまうのも、自己否定や劣等感、こうあるべきという自分や他人を縛る信念からきています。

例えば、「怠けてはいけない」と怠けてしまう自分を嫌って否定していると、怠けている他人を見ると無性に腹が立ち否定したくなります。

本当は自分も適度に気を抜いて気楽に行きたいと思ってるのに「絶対に怠けてはいけない、そんな自分はダメだ」という信念が自分を縛っているからです。

そのため適度に手を抜いて気楽に生きてる人を見ると「自分はこんなに頑張っているのにずるい」と嫉妬心が湧いてきて否定したくなってしまいます。

これは親の教育などから無意識に持ってしまった信念に過ぎず、絶対的に正しいというものではありません。

また自己肯定感が低いと、自分の承認欲求を満たそうとして正論を振りかざして論破したり、聞かれてもいないアドバイスをして相手の価値観を否定してしまいます。

ですので心理ワークでこれらを自己否定や自分を縛るような信念を解消することが大切にする

そしてそのままの自分を自己受容して自己肯定感が養われてくると、他人の考えや価値観も肯定できるようになってきます。

語彙力、ボキャブラリー、コミュ力、会話力を身に付ける

コミュ力や会話力が低い、語彙力やボキャブラリーが少ないため、失言が多く
なってしまっている場合もあります。

会話力や語彙力が低いと、数少ない言葉で話さなければならないので勘違いや誤解が生じやすくなります。

語彙力やボキャブラリーが多ければもっと砕けた言い方や他の言い回しで適切な言い方をすることができるので失言することが減ります。

またコミュ力が低いと、無理に冗談を言おうとして失言になったり、真顔でぶっきらぼうに言ってしまい冗談と気づいてもらえず気まずい空気になってしまうなんてことがあります。

また、何か話そうと焦ってそれが失言に繋がったり、その発言が相手にどう映るかがわからずに何も考えずに口に出してしまったりします。

またコミュ力が高ければ、失言が失言にならない、冗談として受け取ってもらえる関係性を築くこともできます。

会話力と頭の中で知っている単語や知識の量は必ずしも一致しません。

たくさんの言葉や知識を知っているだけで会話力が高まるなら、本をたくさん読んでる人が会話上手ということになってしまいます。

ですが実際には本をあまり読んでなさそうな人の方が会話上手だったりします。

会話力を上げるには頭の中にある知識を会話の内容から連想して、瞬時にフレーズとして引き出し発する能力が必要になります。

メールやLINEなどの文章であれば、この文章を相手に送って失礼にならないかと考える時間や余裕がありますが、会話はリアルタイムなので瞬発力が必要です。

会話として実際に使いこなせる言葉やフレーズをたくさん知った上で、それを会話として使いこなす能力が必要です。

当サイトでもコミュ障向けの会話やコミュ力をアップさせる方法を掲載していますので、会話やコミュ力のカテゴリーから参考にしてください。

人それぞれ価値観や受け取り方が違うので多少の失言は仕方ない

人それぞれ価値観や受け取り方、性格などが違うので失言を100%無くすのは不可能です。

同じ発言でも同じ内容でも相手によって受け取り方が変わるからです。

あまりにも失言を気にしていたら何も発言することができなくなってしまいます。

意図的に相手を否定したりするのでなければ、失言したって構わないというように開き直ってしまった方が楽です。

ここでも自己否定や対人恐怖などがあると、嫌われないか変に思われないかと気にしてしまうので、解消して自己受容ができるようになるのが良いでしょう。

自己肯定感が高まれば失言をしてしまわないか恐れることもなくなります。

失言をしてしまったと感じたら素直に謝ることもできます。

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

目次
閉じる