人の顔色を伺いすぎてグッタリと疲れてしまうんです
どうにかならないでしょうか?
今回は人の顔色をうかがってしまう本当の原因と、改善、解消、克服法についてお伝えします。
僕も以前は人の顔色を伺う性格で、他人の些細な言葉や態度にビクビクして顔色を伺い、人と会うとグッタリと疲れてしまっていました。
でも今は顔色を伺うことがほとんど無くなり、長時間人と一緒にいても疲れることもなくなりました。
人の顔色を伺ってしまう性格には原因があり、改善したり克服することが可能です。
少しでも改善されると人間関係がとても楽になるので、諦めずに解消していきましょう。
人の顔色を伺ってしまう原因
なぜ人の顔色を伺ってしまうのかというと、人と接した時に身を守るための防衛本能が働いてしまっているからです。
人間や動物は、外敵と対峙したと判断すると、身を守るために警戒モードになります。
何か危害(嫌われる、否定される等)を加えられないかと警戒して、人の顔色を伺ってしまうんですね。
つまり人の顔色を伺うことで、自分の身を守ろうとしているのです。
ではなぜ人を外敵と判断して防衛本能が働いてしまうのでしょうか。
それは過去の体験で持ってしまった信じ込みに原因があります。
発端は幼少期の家庭環境によるものが多いです。
例えば
親にいつも怒られていた
何でも否定ばかりされた
真面目でいい子にしていないと親が不機嫌になった
勉強ができたり役に立った時だけ認めてもらえた
両親がよく夫婦喧嘩をしていた
すると
自分の言動で人を怒らせてしまう
いい子にしていないそのままの自分では受け入れてもらえないんだ
といった信じ込みを持ってしまうことがあります。
このような信じ込みが大人になっても解消されていないと、反射的に嫌われないだろうかと人の顔色を伺ってしまうのです。
僕の場合は幼少期の父親との関係が原因でした。
父は無口で頑固な性格で、全く喋らない人でした。
いつも無表情なので不機嫌そうに見え、突然何かの拍子にキレて怒鳴るので、家に父がいるときはいつも顔色を伺ってビクビクしていました。
そして
自分が何かをすると父を怒らせてしまう
自分は父から嫌われて拒絶されている
父から嫌われたのは自分がダメで無価値な人間だからだ
と思い込んでしまい、それがきっかけで人の顔色を伺ってビクビクするようになりました。
心理ワークで無意識下の信じ込みを解消したり書き換えを行いました。
そして、そのままの自分を認めて受け入れることを行ないました。
すると、自然と人の顔色を伺わなくても平気になり、長時間人と会っていても疲れることがほとんどなくなりました。
それでは、人の顔色をうかがってしまうのを解消するワークの実践に入っていきましょう。
人の顔色を伺うのは自然とやめるためのワーク
人の顔色を伺ってしまう原因の信じ込みを洗い出す
あなたが人の顔色を伺ってしまう原因である信じ込みと、信じ込みが過去のどんな体験により作られたのかを洗い出します。
次の質問に答えてください。
答えが重複する質問もあると思いますが、それで大丈夫です。
質問1.あなたはなぜ人の顔色を伺ってしまうのですか?
例:相手から嫌われないため、相手を不機嫌にさせないため、いい人と思われたい
質問2.あなたは人と接している時にどんな思いや感情や感覚が湧いてきますか?
例:相手を怒らせてしまわないか、嫌われたくない、変な人と思われたくない
質問3.もしあなたが一切人の顔色を伺わずにいたらどのようなことが起こると思いますか?
例:相手から嫌われる、相手を不機嫌にさせてしまう、拒絶される
質問4.なぜ質問1~3で書き出したように感じるのですか?
質問1~3で回答したのが「嫌われるから」だったら、なぜ嫌われると感じるのかを書き出してください。
例:自分は価値がない人間だから
自分はダメな人間だからいい人でいないと嫌われる
質問5.質問1~4で書き出した思いや感情や感覚について、それを過去に強く感じた体験があれば書き出してください。
例:幼少期にはしゃいでいたら父親から「うるさい!!」と怒鳴られた
質問6.あなたはいつ頃から人の顔色を伺うようになりましたか?また人の顔色を伺うようになったきっかけとなった体験があれば書き出してください。
例:小学校の頃から。当時父が無愛想で突然怒鳴るので、いつも怒られないかビクビクしていた
物心ついた時から人の顔色を伺う性格だったという人は、きっかけの記憶は思い出せなくても幼少期の家庭環境に原因があることが多いです。
今は思い出せなくても、あなたが人の顔色を伺う自分から卒業すると決意していると、後でふと思い出したりします。
人の顔色をうかがってしまう自分を認め受け入れる
先ほどの質問に回答した内容を見てください。
人の顔色をうかがってしまうこと
人に嫌われたくない、拒絶されたくないという思いを持っていたこと
過去に嫌われたり怒られたなどの体験があったこと
そのままの自分はダメで無価値だと思いこんで嫌ってしまっていたこと
そんな自分を認めて受け入れてあげます。
人の顔色を伺ってしまうのは防衛本能が働いていると述べました。
つまり、あなたは人から嫌われないように自分を守ろうとしていたのです。
自分を守ろうとしていた自分を認め受け入れて、そんな自分に慈しみの気持ちや感謝の気持ちを感じてみましょう。
先ほどの質問に答えた内容を見ながら、次のように認めて受け入れてみてください。
例:「自分は幼少期に父親に怒られて育ったから、また怒られるのではないかと人の顔色を伺うようになってしまっていたのか
あんな体験をしたのだから人の顔色を伺うようになってしまったのも仕方ないよね
人の顔色を伺うことで一生懸命自分を守ろうとしていたのか
今まで自分を守ってくれてありがとう」
※文章は自分のことに置き換えたりアレンジしてください。
今までの自分を自覚し、認め受け入れることで、それらを手放して前に進む準備ができます。
人の顔色うかがってしまう原因の信念を解消するワーク
先ほどの質問に回答した内容から、人の顔色を伺うようになってしまった原因が洗い出されたと思います。
過去の体験により持ってしまった信じ込みを心理ワークで解消したり書き替えを行います。
信じ込みとは、過去の記憶にどんな意味付けをしているかによって決まります。
体験の記憶
親に話しかけたら「うるさい!静かにしてなさい!」と言われた
記憶に対する意味づけ
自分が話しかけたら親を怒らせた、親から拒絶された
信じ込み
自分が話しかけると相手を怒らせてしまう
親から拒絶された自分は価値がない人間だ
そして、強くショックを受けた記憶などは「この記憶は身を守るために重要である」とラベルが付いて脳に保存されています。
心理ワークを使って、無意識下の記憶を処置することで信じ込みを解消します。
- 記憶の内容そのものを変更する
- 記憶に対する意味づけを変更する
- 体験から気づきや学びを得て良い記憶に昇華させる
- 記憶を無力化して重要でない何の意味もない記憶にする
このような処置をすることで、信じ込みが変わったりが解消されます。
すると人と接しても防衛本能が働くことがなくなり、自然と人の顔色を伺わなくても平気になってきます。
記憶を処置して信じ込みを解消するワークの具体的な実践方法はこちらの記事を参考にしてください。
自己受容と本物の自己肯定感を養う
人の顔色を伺ってしまう人は自己否定が強く自己肯定感が低い人がほとんどだと思います。
なぜなら
自分はダメで無価値な存在だ
自分は何の魅力もない
自分は嫌われる存在だ
などと思っている、つまり自分に自信がないから嫌われてしまうのではないかと人の顔色を伺ってしまうんですね。
部分的な肯定、例えば
いい人な自分は認めるけど、そうでない本当の自分に価値はない
と思っていると、いい人でいないと嫌われてしまうと感じて、顔色を伺っていい人を演じてしまいます。
このように自分を否定してしまうのは
先ほどのワークで自己否定の信じ込みのブレーキがある程度外れたら自己受容と自己肯定感を養って行きます。
本物の自己肯定感とは、 ダメな部分や欠点
他人より劣っている優れている
他人から認められている認められていない
といったことに関係なく、欠点やダメな部分も含めて認めて、そのままの自分を受け入れるということです。
たとえ幼少期に親から愛情をもらえなかったとしても、今から自分で自己肯定感や自己重要感が養うことができます。
そもそも、人は自分の愛情でしか自分を満たすことができないからです。
たとえ何百人から「愛してるよ」と言われても、あなたがそれを信じて受け入れなければ満たされません。
親から愛情をもらって育つと自信がつくのは「自分は親から愛されている、だから自分は価値がある、そのままの自分でいていいんだ」と信じることで自分を認められるからです。
たとえ誰からも認められていなくても、自分でそのままの自分を認めてしまえば自己重要感で満たされます。
自分の一部だけを認めている場合も顔色を伺ってしまいます。
他人から認められている自分なら認められる
他人より優れている自分なら認められる
○○ができる自分であれば認められる
このような限定的な自己肯定感では、他人から認めてもらえないと価値がない、 人より優れていないと価値がないと感じて人の顔色を伺ってしまいます。
例えば、どんくさい自分を嫌っていると、他人にどんくさい自分を見せると嫌われてしまうと、恐れ人の顔色を伺ってしまいます。
なので、自分の欠点も含めて丸ごと認めて受け入れてあげます。
自分のダメな部分や欠点も認めて受け入れてしまうと、それは欠点ではなくなります。
それを見せたら他人から嫌われてしまうのではないかという恐れがなくなって行きます。
むしろ自分から「こういうのが苦手なんだよね」と欠点をさらけ出せるようになります。
その欠点があなたの個性、人間味としてあなたの魅力になります。
例えば、ペットなどは、何もできず食べて寝て遊んでいるだけ、汚したりイタズラするし、人間に置き換えるとダメダメですが、飼い主にとってはそれも含めて愛しいと思います。
それを自分にしてあげる感覚です。
最初は心が反発してなかなかできないですが、ワークを実践していると少しずつ認められるようになってきます。
自己受容と本物の自己肯定感を養うにはこちらの記事を参考にして実践してください。