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対人恐怖が治らないのはなぜ?根本原因と克服するには?

対人恐怖症には根本的な原因があります。

みんな対人恐怖症の治そうとすると

薬物療法、カウンセリング、考え方を変える
行動を変える(積極的に人と関わる等)

などを行うと思います。

しかしこれらで良くなる人もいますが、根本原因に目を向けていないので、なかなか治らないという人が多いのではないでしょうか。

薬物療法に関しては薬で一時的に不安を和らげるだけで、根本的な解決にはなりません。

考え方や行動を変えることで人と関われるようになったとしても、対人恐怖そのものが治っていなければ別の問題が起こってしまいます。

表面上はにこやかに話していていても緊張で汗がだらだら
家に帰るとグッタリして何もする気が起きない

素の自分が出せない、嫌われないように無理をしてしまう、嫌なのに断れない

表面上は人と関われるけど、親密になれない、親密になろうとすると抵抗や恐怖が湧いてくる

無意識に嫌われることをして関係を壊してしまう

嫌なのに孤独が怖くて無理に人間関係を続けてしまう

といった別の問題が発生してきます。

なのできちんと対人恐怖症の根本的な原因に目を向けて解消することが大切です。

目次

対人恐怖症の根本原因とは

対人恐怖症の根本原因とは、過去の抑圧されたままの未完了の感情(トラウマ)と、それに付随する信念(ビリーフ)にあります。

人には生物の生存戦略の一つとして不安型と楽観型のタイプがいますが、不安型だからと言って誰もが対人恐怖になるわけでもありません。

対人恐怖は、生まれた後の人との関わり合いによって感じた感情と付随する信念により作られます。

特に幼少期の親子関係により生じたトラウマと信念が原因であることが多いです。

親に怒鳴られて育った
否定された、無視された、見捨てられた、拒絶された
いらない子扱いされた
愛情を受けられなかった

幼少期子供の頃は脳が柔軟なのと、子供にとっては親は絶対的で愛されたいと思っているので、親からこのような周知を受けるととてつもないショックを受けます。

実際には違ったとしても本人がそう感じて事実だと思いこんでいれば、現れる影響は同じです。

子供にとっては、大好きな両親から拒絶された、否定された、愛してもらえなかったと強いショックを受け、深い悲しみや絶望を感じてしまいます。

それがやがて親への怒りや憎しみに変わることもあります。自分のせいだと自己否定や自己嫌悪に向かうこともあります。(表面上は感じなくても抑圧されているので大抵は全部あります)

すると「他人は自分を否定、拒絶、攻撃、無視、見捨てる、自分はダメで無価値で嫌われる、誰にも愛されない無価値な人間だ」といった信念(ビリーフ)が作られます。

すると、人と接した時に反射的に「嫌われる、疎まれるのではないか、否定され、拒絶され、無視されるのではないか」という不安や恐怖心が湧いて脳が警戒、緊張状態になります。

これが対人恐怖症という状態です。

幼少期の未完了の悲しみ、寂しさ、孤独、恐怖、絶望、それに対する怒り、憎しみ、自己否定、自己嫌悪、劣等感

これらをいつも感じるのは苦痛なので、感じないように無意識下に抑圧してしまいます。

抑圧していると普段は何も感じなくて済みます。

しかし、解消しない限り無意識下にありありと残っていて、人間関係でその感情に触れる何かがあると瞬時に蘇ってきます。

親がいつも不機嫌そうで、自分は親から嫌われているとショックを受けてトラウマになっていると、人が少しそっけない態度をとっただけでその感情が瞬時に蘇ってきてショックを受けてしまいます。

些細なことで否定された嫌われた見捨てられたと感じて傷つき、人を避けるようになります。

そうやって、親子関係トラウマの体験)と同じようなパターンをその後の人間関係で延々と繰り返します。

人と接するとビクビクして壁を作ってしまうので、実際に相手から避けられたり、嫌われたりといった確率が高くなります。

そして「ほらやっぱり自分は避けられた、嫌われた、人は自分を否定し拒絶するんだ、人と接すると傷つくから一人でいる方が楽だ」となってしまいます。

このように信念を強化し、ますます対人恐怖が強くなります。

多くの場合が幼少期の両親との関わりが原体験となって、学校や大人になってからの対人関係がうまくいかず対人恐怖症を悪化しているケースが多いです。

一見すると普通の両親に育てられた人でもトラウマを抱えているケースもあります。

本当は幼少期に親から愛情もらえなくてすごい悲しみとショックを受けていたのに、それを認めたくない感じたくないために、良い両親だったと記憶をすり替えて見ないように抑圧しているケースもあります。

そういう場合はなぜか親や人から愛された感覚がない、自分は愛されない存在だと感じてしまいます。人間関係で問題があるのに原因が分からないということになってしまいます。

対人恐怖症の根本的な原因である過去の未完了の感情を心理セッションやワークで解放する、終わらせることで初めて対人恐怖が回復に向かいます。

なぜなかなか対人恐怖症が治らないのか?その原因とは

対人恐怖症がなかなか治らないのには次のような原因があります。

1.対人恐怖症でいることにメリットを感じている
2.対人恐怖症の原因である未完了の感情に触れたくないため避けている

対人恐怖症でいることに脳がメリットを感じている

対人恐怖症が治らないのは、対人恐怖症でいることに脳がメリットを感じていることが大きいです。逆に言うと対人恐怖症が治ったら何か嫌なことがあると思っているわけです。

もし対人恐怖が治ったらと考えてみてください。不安、恐怖、自信のなさ、面倒臭さなどを感じませんか?

人と関わると傷つく、疲れる、面倒、人と関わらずに一人でいれば楽、安心、安全

人と親密になって見捨てられたり裏切られたら耐えられない、だからうわべだけの関係だけの方が安心

このように思い込んでいるので、意識では治したいと思いながら本心では治したくないと思ってるんです。

結局それも過去のトラウマと信念がそう感じさせているわけです。

それを軽くするには、やり方は後述しますが、対人恐怖症でいることのメリットとデメリット、治すことによるメリットとデメリットを書き出して認識することが大切です。

そして対人恐怖症の原因である過去の未完了の感情を心理セッションやワークを用いて解放し、終わらせることで人に対する恐怖心が薄れてきます。

対人恐怖症の原因である未完了の感情に触れたくない

対人恐怖症の原因はほとんどの場合、過去の人間関係、特に親子関係で感じた

恐怖、悲しみ、寂しさ、絶望などの感情とそれに付随してする怒り、憎しみ、不安、自己否定、劣等感、嫌悪感などの未完了の感情(トラウマ)にあります。

それと向き合い、認め、感じるのはとても苦痛です。

だから抑圧して見ないように感じないように、ないふりをしてずっと大人になっても何十年も過ごしています。

また、親が悪いあいつのせいだとやっていれば自分の中にある悲しみや絶望感や孤独感、自己否定や劣等感などを見ないで済むので楽です。(子供の頃の親に対する純粋な悲しみや怒りと、大人になってから自分と向き合いたくないので親のせいにするのは別物です)

無意識のレベルでは脳が対人恐怖症のままでいたいとなってしまっているから治らないんですね。

自分の内面と向き合い、恐怖や悲しみは絶望などを感じるのは苦痛ですし、人によっては自分が悲しみを持っているなんて絶対に認めたくなくて見ないようにしている人もいます。

自分の内面と向き合い、過去の抑圧されたままになっている、恐怖、悲しみ、絶望などの未完了の感情と向き合ってきちんと吐き出し解放することで対人恐怖が良くなっていきます。

対人恐怖症を根本から克服するには

対人恐怖症を根本的に治していくにはその根本原因である過去の未完了の感情を解消して、過去の傷ついた自分を癒し、自己受容をしていくことが大切です。

その方法は心理ワークやセッションなど様々な方法があります。
一人でできるものもありますが深いトラウマになっているようなケースなどはセラピストなどに一緒にやってもらう方がよいです。

ですが、本人が自分の内面と向き合うことに恐れを持っていたり、対人恐怖症でいることにメリットを感じている、治すことを無意識に恐れているとなかなか回復に向かいません。これらは誰にでもあります。

自覚がある人は次のことを書き出してください。

あなたが対人恐怖症を治したいと思う理由をあげてください。

あなたが対人恐怖症でいるメリットを書き出してください。

このまま対人恐怖症でいることのデメリットを書き出してください。

対人恐怖症が治ったことによるメリットを書き出してください。

対人恐怖症が治ったらどんなデメリット(嫌なこと、不安、恐怖、面倒なことなど)があると思っていますか?

対人恐怖症が治ったらどんな良いことがあると思いますか?

対人恐怖症が治ったらあなたの人生にどんな変化が起こると思いますか?

対人恐怖症が治ったらどんなことをしたいですか?

あなたの中での認識や意欲が

治るメリット > 治らないメリット
治らないデメリット > 治らないメリット
治したい > このままでいたい

になっているでしょうか?

そもそもそうなっていないと本気で治そうと思わないと思います。

もちろん対人恐怖を治すことに不安や恐怖があるのは普通ですし、治った後に人間関係を築けるか自信のなさもあると思います。

それでも対人恐怖症が治ったらどんな良いことがあるか人生がどう変わるか何をやりたいかというところに意識を向けて、自分はこのこういう理由のために対人恐怖を直すという意思を持ってください。

対人恐怖症を治す理由として、何かを避けたい、何かが嫌だから対人恐怖症を治したいというのは適当ではありません

不安や恐怖を避けるという行動は、不安や恐怖を強化させるからです。例えば孤独を避けたいから対人恐怖を直したいだと、人と付き合えるようになっても、嫌われて孤独になる恐怖に怯えながら嫌なのに付き合い続けるみたいになってしまいます。

孤独になる恐怖があるなら、それをワークで扱って解消します。それも対人恐怖の改善に繋がります。

何かが避けたい、嫌だ、面倒だという不安や恐怖だという感情が出てきたら、それが具体的に何なのか、なぜそう感じるのかをきちんと書き出してください。

例えば対人恐怖症が治ったら友達を作りたい、恋人を作りたいけど不安や自信のなさが湧いてきたら「なぜそう思うの?」と自分に質問して理由を書き出してください。

そして出てきた答えにさらになぜ?なぜ?と掘り下げて細分化していってください。

人間は不安の理由がわからないから不安なのです。

例えば夜道を歩いていてガサガサッと音がして不安を感じたとします。それがスーパーの袋だったと正体が分かれば安心すると思います。

友達を作りたいけど不安だったら、何が不安なのかを全て正直に書き出してください。

会話ができるかどうか
仲良くなれるか
否定されないか
面倒なことがあるのでは

さらにそれがなぜなのかどういうことなのかを掘り下げて書き出す。

そしてそれを否定せずに、「あーなるほど自分は会話が上手くできるか不安なんだな、会話ができないと打ち解けられないと感じているんだな」と受け入れてください。

セドナメソッドをやるのも効果的です。その場で湧いてきた不安や思い込みを手放せます。

本気で対人恐怖症を治すという意思と決意と準備ができたところで心理ワークやセッションを行うことで高い効果を得ることができます。

心理ワークなどを用いて、過去の傷ついた自分やトラウマが解放されて癒されるうちに人に対する恐怖や不安が薄れていきます。

脳は現状維持をしようとするので、対人恐怖しか治ったことによるメリットやどんな良いことがあるかと人生が変わるかというところに意識を向け続けることも大切です。

巧妙に対人恐怖症が治らないように意識をそらそうとします。

簡単で楽な方に行きたくなったり、急に他のことに興味が行ったり無気力になったり、忙しくなったり、邪魔が入ったり、回避的や否定的になったりします。

それも脳が現状維持をさせようとそうさえているので、淡々とやりすごしてください。

いきなり根源的な未完了の感情(トラウマ)にアプローチするのは、人によっては抵抗感や強い恐怖がありうまくいかないこともあります。

なので、心理セッションで表面上の問題から扱い徐々に深く掘っていき、段階踏んで対人恐怖症を治していくのも良い方法です。

心理セッションは一人で行うこともできますが、自分一人だと抑圧して見ないようにしてきたので、なかなか気づけないことがあるので、大きなトラウマは人に行ってもらうのも効果的です。

当サイトでは一人で行うやり方を解説しています。

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