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本当の自分を出せない原因と克服法|素の自分を見せるのが怖い、嫌われると感しまいます

本当の自分を出すのが怖くていい人を演じてしまいます。
辛くてやめたいです。どうしたらいいでしょうか?

本当の自分を出せない、素の自分を隠してしまう
いつも明るくニコニコして、優しく気が効くいい人を演じている

なぜ本当の自分を出せないのか
素の自分を見せることに恐れを感じてしまうのか
無理にいい人や違う自分を演じてしまうのか

その原因と解消法についてお伝えします。

目次

本当の自分を出せない原因

人間には誰でも承認欲求があります。

承認欲求とは、誰かから

自分の存在を認識してもらいたい
価値を認めて受け入れてもらいたい
ありのままの自分を認めて受け入れてもらいたい

という欲求のことです。

上記3つのうち、下に行くほど深い欲求になり、また満たされにくくなります。

幼少期に3つ目までの承認欲求が健全に満たされて育つと

「自分はそのままでいいんだ、自分はそのままで価値がある、そのままで受け入れてもらえる」

という自己肯定感が育まれます。

「自分はそのままでいいんだ、自分はそのままで価値がある、そのままで受け入れてもらえる」

と受け入れて肯定できているので、人前でも素の自分を出すことも平気になります。

幼少期に、親から

存在を認めてもらえなかった
受け入れてもらえなかった
否定ばかりされた
いい子にしていないと怒られた
そのままの自分だと認めてもらえなかった

などの経験をするうちに

「そのままの自分はダメだ、価値がない、受け入れてもらえない」

と思い込んでしまいます。

だから「そのままの自分ではダメだ」と、本当の自分を隠し、偽りの自分を演じてしまうんですね。

健全な自己肯定感が育まれない原因は、多くの場合幼少期の親との関係、思春期の学校生活などにあります。

幼少期に親が

うんうん、そうだねと話を聞いてくれた

楽しいね、嬉しいね、痛かったね、悲しいね
と自分の素の自分の感情を受け入れてくれた

そのままの自分を肯定してくれた、信頼してくれた

などの体験をすることで「そのままの自分でいていいんだ、自分はそのままで価値があり、そのままで受け入れられる存在なんだ」という自己肯定感を持つようになります。

しかし、親は完璧ではありません。

いい子にしてると褒められ、そうでないと不機嫌になった

泣いていたら「そんなことで泣かないの!」
笑ってはしゃいでいたら「うるさい!静かにしてなさい!」と怒られた

話しかけたら「今忙しいんだから後にして」と拒絶された

「あなたのような悪い子はうちの子じゃありません」と存在を否定された

あれはダメ、これはダメ、ああしなさい、こうしなさいと何でも否定、口出しされた

いい成績を取ることを期待された

真面目な優等生であることを求められた

兄弟姉妹と比較されて「なぜお前はできないんだ」と言われた

学校でバカにされたりいじめられた

学校で素の自分を出したら「調子に乗るな」とハブられた

このような

自分の存在を否定された
条件付きでしか承認してもらえなかった

体験をするうちに

「そのままの自分はダメで無価値だ、そのままでは受け入れてもらえないんだ」

と思い込むようになってしまいます。

だから、他人に認めて受け入れてもらおうとして、素の自分を隠して偽りの自分を演じてしまうんですね。

自分の価値を他人に委ねていることが真の原因

幼少期などに承認されずに育つと「そのままの自分ではダメだ、価値がない」と思い込むようになり、素の自分を隠し、他人から認められるような自分を演じてしまうと述べました。

それはすなわち、自分の価値を

他人の言動、承認、評価
経歴、能力、外見などの条件
他人と比較しての優劣

など外部に委ねるようになってしまっているということです。

「他人から認められれば自分の価値を認めるが、そうでなければ認めない」と。

だから、他人から認められようとして、偽りの自分を演じてしまうんですね。

自分の価値を外部に依存していると、他人から認めてほしいという承認欲求が強くなってしまいます。

この承認欲求を弱めることが、本当の自分として生きるための鍵になります。

承認欲求を捨てなさいと言うけれど|どうすれば承認欲求を捨てられるの?

有名なアドラー心理学を解説したベストセラーの「嫌われる勇気」という本があります。

内容は簡単に言うと

褒められたい
認められたい
評価されたい

といった承認欲求を捨てなさいというものです。

承認欲求を捨てれば、人の目を気にせずにやりたいことや、自分の目標や課題に取り組めるようになります。

しかしこれには欠点があります。

承認欲求は生存本能に基づいた欲求なので、意思の力で簡単に捨てられないこと(完全に無くすのは無理)と、どうすれば承認欲求を捨てられるかが述べられていないことです。

では、どうすれば承認欲求を捨てる(弱める)ことができるのでしょうか。

それは、自分で承認欲求を満たしてしまうことです。

どちらにしろ、承認欲求は自分にしか満たすことはできません

人は「自分は他人から評価されている」と思い込むことで、「他人から評価された自分なら認められる」と自分で自分を認めることで承認欲求を満たしているのです。

どんなに多くの人から愛されていたとしても、それを疑ったり受け取らなければ、承認欲求は満たされないからです。

つまり、最終的なジャッジは自分でしているのです。

承認欲求を自分の思いこみで満たしている例を挙げます。

あなたが友達から「○○さん(あなたが好きな異性)があなたのことを好きだと言っていたよ」と聞かされたとします。

あなたは嬉しい気持ちになり、承認欲求が満たされると思います。

実は友達は嘘をついていて、実際には好かれはいませんでした。でも好かれているという思い込みにより承認欲求が満たされた、つまり自分で満たしたということです。

後から友達から「ごめんあれはウソだった」と聞かされました。すると嬉しい満たされた気持ちは消えてしまいます。

実はウソだったというのがウソで、本当に好かれていたのでした。本当に好かれているにも関わらず満たされた気持ちが消えてしまいました。

このように事実とは関係なく自分の思い込みにより、満たされたり満たされなかったりするのは、自分で自分を満たしているからです。

先ほど親からそのままの自分を承認されて育つと、承認欲求が満たされて「そのままの自分で価値がある」という自己肯定感が育まれると述べました。

これも先ほどの例と同じで「親はそのままの自分を承認してくれている」という思い込みから、自分自身を承認しているということです。

このように自分の思い込みで勝手に満たされたり、満たされなかったりと、自分で承認欲求を満たしてしてるんですね。

自分で承認欲求を満たすと他人の承認を過度に求めなくなる

自分で承認欲求を満たしてしまうと、過度に他人の承認を欲っすることがなくなり、承認されないことを恐れなくなります。

他人からの評価に関係なく「自分にはダメなところや欠点もあるけど、それも含めて自分なんだ」と認めて受け入れてあげると承認欲求は満たされます。

すると、承認欲求が満たされるので、他人にどう思われるかを基準に行動しなくても平気になります。

もちろん他人から承認されれば嬉しいし、認めてもらいたいという気持ちは残ります。でも「認めらなければ自分はダメだ」みたいな病的な恐れや渇望感のようなものではなくなります。

自分で承認欲求を満たすと言っても、幼少期に承認欲求が満たされず、自己否定が強く愛情不足の人は、そのままの自分を認めて受け入れるのは困難です。

意識で自分を受け入れようとしても、無意識が反発するからです。

だから、まずは無意識下の自己否定のブレーキを外してあげることが大切です。

幼少期の親子関係など、過去の体験から持ってしまった

自分はダメで無価値な存在だ
自分は誰からも受け入れてもらえない
いい子にしていないと自分には価値がない
そのままの自分はダメで価値がない

と言った思い込みや心の傷を心理ワークで解消してあげます。

幼少期や思春期の満たされず、傷ついたままの自分を癒して満たしてあげます。

そして、ワークを行い少しずつそのままの自分を認めて受け入れてあげます。

そのままの自分を認めて受け入れられるようなって承認欲求が満たされてくると、過度に他人の評価を気にしたり、承認を求めることがなくなってきます。

本当の自分を出せない原因を解消する実践ワーク

本当の自分を出せない原因の信じ込みを洗い出す

本当の自分を出せない
偽りの自分を演じてしまう
そのまま自分はダメで無価値な存在だと感じてしまう

その裏にある思い込みと、その思い込みが過去のどんな体験により作られたのかを洗い出します。

次の質問に答えてください。

質問1.あなたが人前で素の自分を出せない、偽りの自分を演じてしまうというのは具体的にどのようなことをしていますか?

例:無理に明るく振舞ってしまう
真面目で気が効くいい人を演じてしまう

質問2.あなたが本当の自分、素の自分を出せないのはなぜですか?本当の自分やその自分を出そうとするとどのような思いや感情が湧いてきますか?

例:嫌われてしまうのではと感じる
失望され人が離れていってしまうのではという恐怖

質問3.質問2で書き出した各答えに対してなぜそのように感じるのかを書き出してください。

嫌われるのではと感じる なぜ?→ 本当の自分は無口でつまらない人間だから
失望され人が離れていってしまうのではという恐怖 なぜ?→ 真面目ないい人じゃない自分には価値もないから

質問4.あなたはいつ頃どんな体験がきっかけて質問1~3で書き出したようなことをやったり感じるようになったのかを書き出してください。幼少期からそう感じていて思い出せない場合は親子関係に原因があることがほとんどです。

本音を書き出して感情を吐き出す

溜め込んだ思いや感情を吐き出すと共に、自分の本音や本当の気持ちを自覚します。

紙と鉛筆を用意してください。

あなたが人前で素の自分を出せない、演じてしまうことに関して、思うこと、感じること、愚痴、文句、自分や他人などに言いたいことなど、何でもいいので紙に書きなぐってください。

例:もう嫌だ、無理に明るくいい人を演じるのは疲れた、辛い、もう自分を演じるのは嫌だもう疲れた疲れた。もっと自分らしく自由に生きていきたい。でも素の自分を見せたら嫌われる、自分はダメで暗くて価値がない人間だから本当の自分を見せるのが怖い、どうせ本当の自分を見せたらみんな去っていくんだろ。勝手に理想を押し付けて期待するな!ふざけるなクソ!!」

このような感じでどんなに汚い言葉でも構わないので、自分のありのままの本音や感情を書き出してください。

感情が収まってきて書くことがなくなってきたら終了してください。

自分を出せない原因の信じ込みを解消するワーク

先ほどの質問に答えた内容と感情や思いを書き出した紙を見てください。

あなたがどんな自己否定の信じ込みや、自分を条件付きで肯定しているかと、その原因となった体験がだいたい明らかになったと思います。

自分の存在を否定されて傷ついたままになっている幼少期、思春期の自分が心の中に残っています。

心理ワークで過去に遡り

  • 過去の記憶をやり直す(上書きする)
  • 記憶に対する意味づけや解釈を変える
  • 今の自分が幼少期の自分に承認して愛情を注ぐ
  • 記憶の重要度を下げて無力化する

などを行ないます。

人間の脳は軽い催眠状態になって無意識が開いた状態でありありとイメージしたことと現実の出来事の区別をつけないので、脳にとってはそれが実際の出来事だと認識するようになります。

無意識下で「そのままの自分は愛されず認めてもらえなかった」だったのが「そのままの自分で愛されて認めてもらえた」という認識に書き換わります。

やり方はいくつかありますが一人でできる方法も紹介します。
こちらの記事で具体的に手順を解説していますので参考にしてみてください。

そのままの自分を承認して自己肯定感を養う

前項のワークで自己否定のブレーキが外れてきたら、本物の自己肯定感(自尊心、自己重要感)を養っていきます。

本物の自己肯定感とは、何かの条件付きや、長所や何かができる自分だけでなく、欠点も含めて、それが自分なんだそれでも自分には価値があるんだと認めて受け入れてあげるということです。

もちろん100%自分を認められるというのは難しいですが、自己否定が解消されて少しでも自己肯定感が養ってくると、満たされて根拠のない自信が湧いてきます。

何かの条件や他人からの承認や評価に左右されず、これが自分なんだそのままで自分は生きて自分はそのままでいていいんだそのままでも価値があるんだと

自分でそのままの自分を自分で認めて受け入れていれば、人前でも自然体でいられるようになり素の自分で生きられるようになります。

ビクビクして人の顔色を伺って、作ったり演じている偽りの人よりも、自然体でリラックスしている人と一緒にいると居心地がいいですよね。

だからその自然体のあなたといると居心地が良い、自然体のあなたが好きと言ってくれる人が出てくるようになります。

自己肯定感を養うワークのやり方はこちらの記事を参考にしてください。

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